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コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

潮来が女性になった訳

「お前はあやめが良く似合うよ、潮来」
水戸のご家老がうちに視察にいらした。
ここは水戸藩領でありながら、水戸から遠く離れた土地柄だ。
季節が季節だった事もあってあやめの花が満開だった事を覚えている。
「はぁ・・・・」
「だからお前は男よりも、女の衣装が似合うだろう。だから、女物の服を仕立てさせよう。お前にはきっと男物の服よりもそっちの方が似合う」
「ありがたく頂戴します」
「・・・・・・本当に男とは思えない美しさだよ、潮来」











「そんなこともありましたねぇ、鹿島は存じ上げないでしょうけど」
「ぜんぜん知らなかった。というか潮来って一応男なんだね」
「そこからですか」








                                   おわり

潮来が今までに無い速さで降りてきたので、口調を忘れないうちにかいておきますよ。

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何度だって家族になれる

「笠間にぃ、しもだてにぃからシーディー貰ったのですよ!」
トタトタと部屋に走りこんだ桜川が、一枚のCDを見せた。
それは下館らしいJPOPのCDだった。
「ふうん・・・・ラジカセ使って良いぞ」
「分かったのですよ!」
桜川は最近、筑西と遊ぶ事を覚えたらしくちょいちょい下館の家に行っている。
おかげでこちらも下館の会うことが増えて、もうだいぶ慣れていた。
「・・・・・・あいつも俺もいずれ消え行く運命なんかね」
友部と最後に会ってだいぶ過ぎた。
笠間の名前を残してはくれたが、もしかしたら水戸と併合して自分自身も消えてしまうかもしれない。
むしろ今、消えるか消えないかの瀬戸際に下館がいる。
たぶんあいつが消えるのは寂しい。
「笠間にぃ?」
「ああ、悪い。考え事してた。」
桜川とはいずれ別れ行く運命なのだろう。
何故なら桜川も含め自分たちは人間よりも永く生きることを約束された代わりに、いつこの場所から消えるか分からない運命にあるからだ。
消えてもまた何度だってこいつと家族になれればいい、そんな馬鹿みたいな事を脳裏で考えていた。













笠間と桜川はあくまでも家族愛なので、それ以上を超える事はありません。
笠間にとって桜川は親友の子どもだから、桜川も養育者や家族として想ってるんだろうな。
たぶんそうでないパターンも書くかもしれませんが、今のところこの二人は家族愛です。

下館と笠間は幸せにならない事が筑西の登場で固まってしまったので、笠間が笑えるのって桜川の前だけになっちゃうんだよなぁ・・・・・・貴重な喧嘩っぷるのはずだったのに。
消え行く運命の下館はともかく、笠間は消える前に幸せにしてやりたいなぁ。

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前途多難だ神栖さん!1

*神栖市民に土下座しないと許されない気がする神栖市主人公のシリーズっぽいお話。

*神栖さん銚子さん波崎さん皆まとめて非常に残念なキャラです。




「・・・・・え?」
2005年8月、合併したばかりの相手に逃げられる。
唯一残した伝言はひとつ。
『私の代わりにに銚子さんと合併してください』

前途多難だ神栖さん!

「・・・・・・・と言う訳なんだが」
「何で僕に相談するの?」
呆れ気味な表情で鹿島がお茶を出した。
とりあえずこの訳の分からない状況を整理する為にも、誰かに話したかった。
「だってこの意味不明な状況を誰に話せばいいんだよ!水戸か?土浦か?どっちにしても馬鹿にされるだけだろう!」
「笠間とか日立あたりに話せば?」
「遠すぎるだろ!」
「それもそーだねぇ」
のほほんとした表情でお茶を啜る。
ああくそ、こいつ色んな意味で呪われれば良いのに。
何でこんな奴が工場地帯の名前になっているんだほとんど俺の家じゃないかとと問いただしたくもなるが、こいつは全国的にも有名な神宮を抱えているんだから仕方ない。
「・・・・・・・本人に話すれば良いじゃん」
「鹿島臨海か」
割り込むように鹿島臨海鉄道兄が割り込んできた。
相変わらずのジャージ姿はもう見慣れている。
「銚子のところに波崎いるかも知れないし、その方が早くない?」
「「それもそうか」」
シンクロした声に確信を抱くと、利根川の向こう側に向かって走り出した。

*              *

「波崎いるか!」
水戸から聞いた(あいつは腐っても県庁だから)銚子の家は古いアパートだった。
ドアをこじ開けようとしていたら、後ろから諌める声がした。
「ちょいとそちらさん、ちぃっと荒っぽくはありやせんかぃ?あと探し人はいねぇですぜ?」
漁師のように動きやすさ重視の服装に、日焼けした肌と人ならざる雰囲気。
すぐに自分と同じ存在だと分かる。
顔を出来る限りしかめて、不機嫌を演出する。
「・・・・・・・お前が銚子か」
「一応」
「波崎はどこだ、つか昨日併合したばかりのうちの嫁さんどこだよ」
「さぁ?俺ぁ知りやせんぜ?」
「本当か」
「そうでぇい、波崎は良く懐いてやしたが生憎俺んとこぁ来てやせん」
鍵を開けて家の中を見せた。
すぐに見渡せる家は、誰もおらず人が居た気配も無い。
「・・・・・・ち」
「併合したならお宅さんとこのルールに則って、失踪したんじゃありやせんかぃ?」
「あれはルールとして定まってる訳じゃない」
確かに併合すると残り時間を自由に使うために、併合された町はどこかに消える事が多い。
でもそれは決まりではなく学校の裏伝統のようなものだ。
「波崎がいなくて退屈なら、俺が口説いてやりやしょうかぃ?」
「・・・・・は?」
これが俺の苦難の始まりだった。










本当はもっと前途多難にさせるはずがどうしてこうなったorz
鹿行メンバーと県南も巻き込んでどたばたさせたいなと思うんですがどうなるだろうかなぁ?

実は銚子と神栖の口調は書きながらいつの間にか決まってしまいました。
あとノーマルバージョン鹿島も。
神栖は中年子持ち親父の予定でしたが、こいつらの生存に関わる「ルール」を自分で破る事になるためこうなりました。

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ぼくでんっ!

2007年。
「・・・・・・塚原卜伝のドラマ化?」
「そう、2011年までにそういうことを考えている訳だがどう思う?」
「アントラーズが心配なんでうちに戻って良いでしょうか?」
「うん、話聞いてた?鹿嶋」

ぼくでんっ!

茨城県鹿嶋市。
県東部(鹿行)の代表的都市であり、鹿島神宮とJリーグの強豪・鹿島アントラーズを擁す。
ついでに鹿嶋臨海鉄道鹿島臨海線と大洗鹿島線がいる。
ただ、片方は大洗に出ずっぱりなのでうちにいるのは臨海線の方である。
「・・・・・めんどくさい」
「アントラーズ以外のことで動く気は無いのか」
「あるよ?でも今更塚原卜伝って・・・・・」
「でも署名活動は順調と住友金属が言っていたが」
「耳早いなぁ・・・・・・あれは隠密かなんかなの?」
「ただの猫だ」
ばっさりと出資者に毒を吐いたところで、鹿島PRには良いんじゃないのか?と呟いていた。
「アントラーズと神宮があれば僕は十分」
「ある意味正直だな」

*             *

2011年7月
『もしもし、鹿嶋か!聞いて驚け塚原卜伝ドラマ化だぞ!』
「あー、分かりました。とりあえず関連商品の準備はしてきます」
『鹿嶋ってアントラーズ絡まないと妙にドライだよね』













                       おわり

うちの鹿嶋は若干おかしいくらいに鹿サポです。
とりあえず全てをなげうってアントラーズ一直線なので、いつかその理由書かないと。

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日立鉱山、いつかの記憶3

日立製作所として独立するその日、一匹の自分によく似た黒猫が現れた。
そいつは自分にとてもよく似た背格好の目の青い猫だった。
『お前、名は?』
『・・・・・久原鉱業所』
『我輩は日立鉱山、今日からは日立製作所だ』
こいつが自分の後を継ぐ猫なのかと、一息をつくと同じタイミングでこいつもため息を漏らした。
『兄弟か』
『そうなるな』
同じ黒い毛並みを持った兄弟は後に、JXホールディングスと名乗る事になる。

日立鉱山、いつかの記憶

1918年、東京へ引っ越す事が決まった。
『これでお前も立派な一企業だなぁ』
にゃぁと答えると、車に乗っけられた。
酷く揺れる中で懐かしい日立の海が見え、この海としばしの別れかと覚悟した。

*             *

東京に引っ越した後も、工場には毎日顔を出した。
工場の男たちは適度に可愛がり、時に嫌いながらも新しいものを作り出していった。
1922年2月、国鉄の工場から帰った小平は言い出した。
『日製、電車を1から作るんだ。よく見ておけよ?』
後に知ったことだが、このとき役所からの注文を受けていなかったが勝手に設計していたのだと言う。
楽しそうに紙に線を引く姿にどこか子どものようだと思ったことを覚えている。
2年後の1924年、電車は完成しのちに国鉄を走った。
そして意気揚々と輸出用扇風機や冷蔵庫などを作る姿に一種の高揚感を覚えていった。

*              *

この頃、日立も一つの変化を迎えていた。
『日製』
『・・・・・日立、随分変わったな』
『日製と鉱業の影響だと思う、服装的にはつなぎって楽だしね』
日立製作所助川工場、久原鉱業という二つの工業所に挟まれる形で日立はだんだんと巨大化していった。
隣村である助川とは後に合併するが、もう一つ新しいものが生まれた。
『そうだ、常北とまだ会ってないよね』
『常北電気鉄道、か』
1927年、常北大田―鮎川を繋ぐ鉄道会社が成立する。
それが常北電気鉄道である。
『呼びに行く?』
『頼む』
常北との出会いはまた別の影響をもたらすが、それはまた別の話。









                                    おわり






常北大好きなのは私だorz
日立が今の姿になるまではざっとこういう流れですよーというはなし。
電車云々はついでに触れて起きたかったんです、はい。

そうだ、JX書き足さないと。

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