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コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

いちご大福で乾杯を

*水戸の日記念です。


朝、チャイムを鳴らしたのは茨城町だった。
「お久しぶり」
「らき、久しぶりー」
「今年も3月10日が来たでしょ、だからお祝いの品」
「ありがとー・・・・・」
そして幼馴染の持ってきたものは苺だった。

いちご大福で乾杯を




数十分後
「おはよ」
「日立は何もってきた?」
「チョコレートファウンテン」
テーブルの上に鎮座するダンボールと果物の数々にちょっと圧倒される、毎年思うけど、日立のプレゼントはちょっと個性的なことが多い。
「確か解けたチョコレートをフルーツにつける奴ですよね?」
「そう、というか茨城町もいたんだ」
「去年はいませんでしたしね」
「あー、ひたちなかは?」
「体調不良」
またもやチャイムが鳴る。
「よ、」
「笠間だ」
「・・・・・お前が来いって言ったんだろーが」
「嫌なら来なけりゃいいじゃん」
「来なかったら来なかったで桜川にしつこく愚痴るだろうがこの性悪県庁所在地が」


「だってさー、パーティーは人が多くないと。ねえ日立?」「水戸がそう思うならそうじゃないの?」
微妙に笠間から黒いものをかんじる。なんだろう、この触れたらいけないものに触れた感じ。

「でー、笠間のは?」
「遠軽から貰った木彫りの熊だ、受け取れ」
((木彫りの熊ですか・・・・・))
そう言えばこの間の災害協定で北海道の遠軽町と知り合いになって色々貰ったんだっけ、と思い出す。
あの大らかそうな遠軽なら色々くれそうだ、北海道だし。
「笠間さん、良ければ四人でいちご大福食べませんか?」
「いちご大福?」
「さっきみーく、いや水戸さんの頼みで持ってきたいちごでいちご大福作ったんです」
「ああ・・・・じゃあ食べてくわ。」
「笠間って意外に女の子に甘いよねー」
「うるせぇ」
まあいい、大切な日を一緒に祝ってくれる人がいるなら。







水戸さんは310の数字の並び大好きなので、とりあえず祝っちゃうwどうでもいいけど昨日は初音ミクの日・三雲の日・山陽九州の日と見事にいろんなものがあったけど水戸の日にwktkしていたので1つも祝わなかった件。


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みみっちいけど割と大切な話

*今度出る休/日お出/かけパ/スねたです。

 

小山駅

「・・・・・新作のフリー切符ですか」

「新作フリー切符ではホリデーパスよりも利便性をあげてみました」

「でも400円値上がりしてますよね」

「その分は小山-下館間で乗客は元手が取れるいう想定です、宇都宮と高崎も範囲拡大ですし」

「でも小山下館間は地元民の場合たいてい車移動ですしねぇ、まあ都心部からの人は呼びやすくなりましたが。」

「私の想定に文句があるなら言いなさい」

「値段据え置きで範囲拡大なら良かったのに、もしくは私の乗り入れのことを考えれば水戸まで拡大して・・・・・というのは無理でしょうね」

「無理ですよどう考えても」

「これで水戸線の乗客数が増えればいいのですが」

「真岡のSL目的客は増えると思いますが」

「『益子へのアクセス』とか言ってる時点で変だとは思いましたけど結城のこと一ミリも考えてないんですね」

 

 

 

その頃、水戸駅

「俺ガン無視かよ・・・・・・水戸が追加されてるとか意味不明すぎる」

「まーまーまー」

常磐は範囲拡大にのせてもらえなかった。

 

 

 

 

 

おわり 新作パスで水戸線の小山-下館追加と聞いて。とりあえず常磐線ガン無視でたぶん当人不機嫌だね、とか水戸線の範囲拡大が明らかにおかしい(益子へのアクセスとか言ってるし)とかそういうお話でした。まあでも、「秩父・長瀞へのアクセス」って言ってるけどたぶん秩父鉄道のことだろうしな・・・・・。

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どうしようもない夢ばかり(R15)

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積らぬ雪に思いを馳せて

*筑波高速度とTXさんが現代で会うお話。
いちいち細かく考えたら負けです。


つくば駅の駅員専用の休憩所。
(・・・・・指の感覚がおかしいな)
ぐっぱ、ぐっぱと指を動かしながら自分の手が自分で無くなるような感覚から逃れようとしていた。
つくばエキスプレスになる前のぼんやりとした遠い記憶。
自分を飲み込もうおするような記憶の渦が渦巻くときはいつも指の感覚がおかしくなる。
『・・・・・磐新線、おまえは』
『あなたには』
混乱した東京さんの声、つくばさんの声、常磐の、京成の、さまざまな声が交じり合った耳鳴りがした。
突然、小さく声がした。
「つくばエキスプレス」
「Wirst du wer bist du?(あなたは誰?)」
「筑波高速度鉄道、あなたは知らないでしょうけれどね」
「本で読んだ覚えがあります」
「あなたにどうしても会いたくて、ここに来たの。私の記憶をあなたに引き継いで欲しくて」
あなたにはつらいものもあるでしょうけれど、と彼女が付け足す。
自分にとってのつらい記憶、というのはたぶん自分が生まれる前の記憶だ。
開業前の記憶はすべて忘れてしまったけれども、どうやら断片的には残っているらしいからたまに襲う耳鳴りはこうやって誕生以前の記憶に集中していた。
「ichが記憶を引き継ぐことに何の意味が?」
「あなたは私の希望だから。
なりそこないの私の代わりに東京と筑波をつなぐ糸として開業してくれた。私はもう生きていないけれど、あなたにずっとありがとうを言いたかったの。
そしてあなたが私の記憶を引き継いで、あなたの糧になればいいと思ってる。だめかしら?」
もし、自分の開業以前の記憶を引き継いだら。
彼女の持つ記憶が自分を分離するような右手の違和感の原因ならば、それは自分の糧になりうる。
「・・・・・いいですよ」
「ありがとう」
彼女が違和感のある右手に触れて、体に流れ込む刺激を受け止める。
流れ込む記憶が走馬灯のように走り去る。
彼女が自分を希望と呼んだ理由、記憶を引き継いで欲しいと頼んだ理由。
走馬灯がぷつりと消えた。
「そっか、そういうことだったんだ」
いつしか右手の違和感が消えていた。

*        *

押上・京成橋
「珍しいね~☆おれっちがTXに呼び出されるって!」
「ある人から伝言を賜ってきました」
「へ~、誰?」
「・・・・・・『あなたといられて良かった、京成上野からずっと見守ってるから安心して欲しい』って」
自分の記憶を埋めた女性からの伝言。
こんなのは性に合わないけれど、彼女は自分なのだから自分の口から伝えておくべきだった。
「もしかして・・・・」
「そのもしかしてです。」
「うわー・・・・泣きそう」
「ichは、京成上野線だった。この間そういわれたので」
「気にするっての!俺は、筑波しか見てなかったのに!そっくりだったのはそういうことなのかにゃ?!」
「たぶん」
京成橋に記憶のような雪が降り積もる。
その雪は消えていた数十年分の記憶のように暖かい。











TXと筑波高速度のお話。
TX≈筑波高速度なんだよ、という設定は勢いで追加しました(爆)
いや、京急擬人化サイトで筑波高速度(京成上野線ってなってたけど)=京成本線というのを見てぴゃーなったせいです。
筑波が生きてる!京成、嫁が生きてるぞ!的な衝撃です。
このサイトは京成筑波高速度が根底にあるので京成さんは尋常じゃなく嫁大好きです。
え?そしたら記憶を引き継いだTXが不安?私もです。

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かけら探しの行く末に

あまりに昔のことではあるけれど、急に懐かしい気分になってしまった。
(特急しもだての写真・・・・・)
白黒の少し色あせた写真には気動車。
キハ48002、のちに「特急しもだて」の名前を与えられて数年で消えた存在。
「・・・・・久しぶりに出かけてみようかな」
気まぐれに彼女がいた頃、筑波鉄道がいた頃の思い出を探しに出かけてみようと思い立ってバッグを片手に家を出た。

*        *

下館駅
「めずらしいのぉ」
「真岡さん、あなたこそ珍しいですね」
「わしはSL走らせる時以外はひまじゃからな」
「キハ48002、覚えてますか」
「なんとなくは」
そうだ、まだ覚えている人はいるのだ。
自分だけではない、自分と同じ時を生きて来た人は。
「なんか変な事聞きましたね」
「お前さんが不安ならしゃあない」
俺はその受け答えに苦笑いする。
ああ本当に、俺は自分が消えることへの不安ばかりが先走っているんだ。








おわり




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