忍者ブログ

コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

Love so sweet

一目見た瞬間に確かにきらきらしてる、と思った。
「はじめまして、四日市から来ました三重パールズです!」
風になびく金と青のポニーテールが最高に綺麗だった。
「あ、ホンダヒートです」
お互い握手で手を伸ばそうとすると後ろからラブソングが流れだし……って
「……誰だよいま嵐のLove so sweet流した人!」
反射的にツッコミ入れたらスタッフの悪乗りだった。
危ない、うっかりこのまま恋に落ちてしまうところだった。
今はラグビーと仕事で十分なのにと思ったら「なんだ、」とパールズが笑う。
「私の幻聴だと思ったのに」
「は?」
そこから付き合うという話になるのは早かった。ほぼ勢いである。
インスタに応援メッセージを見返していると、心にふわっと春風が吹いてきた。
「……何にニヤてるんです?」
シャイニングアークスからのドストレートな暴言も今は平気で受け流せる。
「彼女からの応援見てた」
「誰ですか彼女って」「自粛中に出来た恋人」
スマホを伏せた俺がニヤッと笑うと、本気で意味が分からないという顔で見てきた。
恋人ができて史上最高に浮かれてる俺なので今日はとても調子がいい。
「さーて、開幕スタートダッシュ切りますか!」
「勝つのは私ですが?!」




----
ヒートさんとパールズちゃん。
お互いに一目惚れした三重コンビ書きたかった。

拍手

PR

待ちわびていた今日のため

「なんか今日まで長かったねえ」
試合会場の開門に向けた準備を終えて、アルコールで手を拭っていた時ぽつりとスピアーズが呟いた。
門の外には開場を待ちわびる人がちらほらいる。
「……一年近く試合しとらんかったけんね」
「中止になったの3月だもんね」
そう思うと今までよりも長いオフシーズンだったことを改めて気づかされる。
本当ならば1月には開幕してたはずのリーグ画延期され、ようやく迎えられた今日の重みは大きい。
「ブルース、俺つくづく思ったんだけどね」
「うん?」

「やっぱ、俺ラグビー大好き!」

「……みんなそうたい」
長い一年は終わった。
俺たちの手元にようやく、ラグビーのある日常が帰ってきた。
遠くのスタッフが開場知らせてくるのと同時に響く足音はどこまでも明るく高らかに響いた。


----
スピアーズとブルース。
ようやく帰ってきたラグビーのある日々に感謝!

拍手

STAYHOMEに伝書鳩

全国的なSTAYHOMEの波は北関東にも伝播し、昨年はまともに小山さんに会いに行けない日々が続いた。
そして、2021年のバレンタイン。
「チョコは出来てるのに何で会いに行く理由がないんでしょうね」
逢いに行けずに溜まった情念は美味しい生チョコとケーキになったものの、何の理由もなく人に会うのが難しいこのご時世ではそれだけでは会いに行くのは難しい。
隣とはいえ他県であるので、他県との気軽な交流はご法度なのである。
そうこうしてると足元からコツコツと音がした。
小石とガラスがぶつかったような音の音源は、玄関からだ。
開けて見るとそこには袋を背負った伝書鳩が一匹。
「久しぶりに見ましたねえ」
昔は県庁や群役場の連絡用に県庁や大きな都市などが伝書鳩を飼っているという事がよくあった。
久しぶりに見たなと思いながらその鳩の様子を観察すると、足元の標識がかつて小山さんが使っていたものと同じだった。
「ちょっと失礼」
荷物を取り外すと鳩はバササッと飛び立っていく。方角は栃木方面だ。
袋には手紙とハトムギ入りチョコレートが一つ。送り主は確かに小山さんだ。
「……やられましたねぇ」
まったく、これではやっぱり会いに行きたくなってしまう。
とりあえず電話をかけて見ると『届きました?』と返される。
「ええ」
『麦子はちゃんと初仕事をこなしたわけだ』
「むぎこ」
『鳩の名前ですよ』
「はとのむぎこ、はとむぎこ、鳩麦粉……まんまじゃないですか!」
『しかたないでしょうよ、名前の候補がこれとぽぽぽーぽ・ぽ・ぽぽだったんですよ?!』
「後者もひどい!!!!!」



----
結城小山のバレンタイン2021

拍手

出来ない日々と出来たこと

試合が終わり一通りの片づけを終えた後の手指消毒とマスクももはや日常になってきた。
勝利に浮かれながら飲む酒もうちにつくまでお預けだ。
「ウォーターガッシュ、今日はありがとう」
「こちらこそ遠路はるばるの移動ありがとうございました」
握手のために手を伸ばそうとして「今は握手じゃないほうが良いのか?」と聞くと「海外だと肘が主流らしいですね」と告られる。
「じゃあ肘で」
こつんと肘を合わせると「なんかこういうのあったな」と口からこぼれる。
「2700?」
「いや、それじゃなくてnhkの……何だったか」
いまいち思い出せない事を引っ張り出すのは諦めた。

「開幕戦も無事できて良かった」

無観客の寂しい会場ではあったけれど、画面越しの声援コメントを時々覗き見ればやはりラグビーができる嬉しさが募る。
未だ出来ない事も多い日々でようやくラグビーのある日常を取り戻せた喜びは大きい。
「終わったことはどうでも良いでしょう、次は負けません」
「……そうだなあ」
ラグビーのある日々を続けていく。
そのための努力の日々はまだ続いていくし、それでもラグビーをするという熱意はまだ胸の奥で燃えている。


-----
シーウェイブスとウォーターガッシュ。
トップチャレンジ無事開幕!!!!!

拍手

仲間外れと苦手意識

スポライブからの賑やかなトークに耳を傾けながら、先月分の活動費用の総計をテキストにまとめていく夜。
長いパソコン作業で固くなった身体をストレッチで軽くほぐしながら選手たちのトークに耳を傾けていると、やはり参加できる人員を探すべきだったのかなどと悩んでしまう。
どうしても都合が合わないからと断ったオンライントークイベントの誘い。
主催であるシャイニングアークスさんからではなくブレイブルーパスさんから先に聞いていて、数日遅れで誘いが来たときもしかしてそう言う事なのかもしれないなどと思ってしまう。
トップリーグ歴の浅いので自分と親しいものは少なく、どうにも厳つい雰囲気や身内のイメージもあって苦手に思われてるような気はしていたので仕方がない。
(……ほんわか、と言う柄ではないのも自覚済みだしな)
もちろん選手個人でなら向いている人もいるが、選手たちの予定も埋まっていたのだから仕方ない。
『結局お前オンラインイベント来ないのね』とブレイブルーパスさんに言われたときはちょっと申し訳ないような気がしたが、長い付き合いの面々で楽しくやってもらうほうが良い。
ストレッチを終えてから、小腹をココア風味のプロテインで満たす。
リーグを盛り上げる事だけが仕事じゃあない。こうした裏方の雑務も必要なのだと呟きながら、両手をキーボードにそっと置いた。



----
ダイナボアーズさんの独り言。
赤カントークイベント不在の裏側を勝手に捏造しただけなので実際のところは知らんです(重要)

拍手

バーコード

カウンター

忍者アナライズ