「今年は決勝早いよなあ」
ずずずっと音を立てながら熱いホットチョコレートを啜るその人に「まあ今回は特別ですからね」と返す。
2019年のワールドカップに向けてリーグ戦は短縮日程となったため、年内の優勝決定戦という珍しい事態となった。
「今季の優勝今季のうちに~って事やろかね?」
「あんまり上手くないです」
「上手いボケはライナーズとかレッドハリケーンズ(※)に期待したって」
「さいですか」
赤と黄色の入り乱れる秩父宮で自分で作って持って来た(※2)ホットウィスキーに口をつけながら、三年連続でここに辿り着けるほど強くなった自分自身に心から拍手を送りたくなった。
今回の決勝の相手が昨シーズンからずっと優勝を競い合ってきたワイルドナイツではないのは寂しいけれど、だからと言って手抜かりは無い。
準決勝で延長になったことによる疲れももう完全に抜けきっている。
「なあ、俺とお前どっちが優勝すると思う?」
「もちろん俺ですよ」
「俺はうちが優勝すると思うけどな、今年の俺は調子がええねん」
お互い準備は万端、負ける気はゼロだ。
決勝の舞台は整った。
きょう、最高の舞台へ二人で。
--日本選手権決勝は15日14時キックオフ!--
サンゴリアスとスティーラーズさん。
ぴくぶらのお題企画用に書いたものをこっちにも。