目が覚めたら、午後11時過ぎだった。
しばらく仕事がバタついていて自宅に戻って少し昼寝するつもりのはずが、疲れがたまってたのか思ったより寝すぎてしまったらしい。
「……腹減ったな」
そう言えばまだご飯を食べていなかったことを思い出して冷蔵庫を開く。
コンビニに買い出しに行くのもめんどくさく、パパッと食べて風呂で体を洗いたい。
缶ビールと一緒に入っていたのは和歌山が職員から貰ったという白菜、冷凍豚肉、この間作った鍋の残りの鳥つくね。
「こりゃ鍋だな」
そうと決まれば話は早い。
土鍋を引っぱり出し、水と粉末だしを入れて火をつける。
その間に白菜を刻んでおく。
豚肉と鳥のつくねはひっくり返したアルミ鍋の上に冷凍された豚肉とつくねを乗せ、またアルミ鍋で挟む。こうするとアルミの熱伝導で普通に解凍するよりも早く解凍される。
土鍋の水が沸いたら白菜を放り込み、半解凍の豚肉とつくねを放り込んで蓋をする。
あとは煮えるのを待つだけだ。
「……って、どっちにせよ腹は減ったまんまか。まあしょうがねえか」
とりあえず風呂でも洗って沸かしてれば鍋もいい具合に煮えてるだろう。
―15分後―
土鍋のふたを開ければ鍋はいい具合に煮えている。
小皿にポン酢をとってあつあつの白菜と豚肉をぱくりと口に放り込む。
「……うまいねえ」
片手でビールの栓を開けながら、まずはのんびりと空腹を満たすことにした。
此花ネキと白菜の常夜鍋。
夜食シリーズたぶんまたそのうち書きます。