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コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

【パラレル】隅田川に桜が咲く日

*中の人のkstb萌えをこじらせた末のお話。

*このサイトではkstbはパラレル扱いとなります。
あくまでもこのサイトはks筑波高速度中心です。

*いーちゃん→tbissk線/成田→ks本線です。

*何故か本社移転話。





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123回目の裏話

*水戸誕生日話の前日談です。




日暮里駅
片手にグルメガイド、片手に携帯で常磐はぼんやりと考え込んでいた。
「・・・・・・どうすっかな」
「あー☆常磐発見!」
「青砥に帰れ」
「ひどいにゃー、じょーばったらもてないじぇ?」
「別にモテる必要無ぇし」
好きな人からそこそこ愛されるだけで十分だ。
水戸とか、水郡とか、鹿島臨海弟とか、ひたちなか臨海とか、龍ヶ崎とか・・・・・・まあ、つくばは別として。
「ぶにゃー、男の子なんだからたまにはおんにゃにょこのこと考えなきゃー、おじいちゃんだにゃー☆」
「まあそうだろうな、少なくともお前は」
「ぶーぶー、上野駅とかハーレムじゃにゃい?高崎とかー、新幹線とかー」
「残念だが前者には吾妻と言う名の人間兵器と宇都宮って言う下手なやヤンキーより性質悪いのが居るし、後者にいたっては目が合っただけで『飲んだくれヤンキーは消え去れ』と言われるんだが」
「あははー☆自分の上空にいるからじゃにゃいかにゃー?」
東北縦貫計画的な意味で~、と呑気そうに言う。
「・・・・・・アレは主のわがままだろ。まあ龍ヶ崎と水戸から圧力かけられてるけど」
「とーこーろーで、何考えてるの?」
「パーティーの計画」
「へー、水戸支社で誕生日いるの?」
「水戸が誕生日なんだよ、今夜パーティーやんの」
今朝の遅延のせいで色々てこずったけど、と呟きつつどうすっかと呟いた。
「ならねー、鶯谷のほうにシフォンケーキの美味しいお店あるって聞いたよ?」
シフォンケーキは水戸がよく食べているものの一つで、本を閉じて飛び上がる。
「情報源は!」
「山手っちととねりん!あの二人なら大丈夫でしょ?」
「舎人か、まああいつなら大丈夫そうだわな」
「あとエキュートのロールケーキもいいしー、池袋あたりにも美味しいお店たくさんあるしにゃー」
「御徒町行った後に池袋まで足伸ばせるかよ」
いくつかめどが立つと、水戸駅で書類整理中の兄の為に買い物へと出かけていった。







パーティー会場
「・・・・・ケーキも食事も多すぎませんか」
「これだけの大人数なら問題ないと思ってな、ケーキは全部俺がかい出してきた」
微妙に空回っている気がしなくも無い常磐の愛をまあいいかと受け止めた。

おわり






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123回目の「おめでとう」と123回目の「ありがとう」

朝起きて、カレンダーを見る。
「・・・・・・1月16日」
どこかで聞いたような日付けにうん?と首をかしげる。
(なんか凄く大切なことを忘れてるような?)
はて、自分は何を忘れてしまったんだろうか?

123回目の「おめでとう」と123回目の「ありがとう」

今日は月曜日で、常磐がひたち野うしくで事故を起こしたこと以外は平常な一日だ。
ここ数日の空気の乾燥のせいかのどが少しイガイガする。
「水戸、今日はこのまま水戸駅に泊まりだよな?」
「あなたの事故のせいですけどね」
今日のは人身事故だから、書類を纏めるのに手伝わされるに決まっている。
なんせ私と違い東京まで行くことが許された幹線なのだ、忙しいからと書類だなんだを押し付けて東京の知り合いのところに遊びに行くんだろう。
カレンダーに丸までつけているのだ、どうせ色々押し付けるつもりなんだろう。
(・・・・・・・教育間違えたんですかね)
「確かに今日はちょっと俺が悪かった、かな?」
何かを誤魔化すように苦笑いしながらも反省の意を述べる。
いつもは開き直るくせに、今日は雪でも降るんだろうか。
「珍しいですね貴方が反省するのは、営団の彼に怒られたんですか?」
「なっ、千代田とは会ってねーぞ?!」
東京営団地下鉄千代田線(少し前に名称が変わったがどうも覚えられないのだ)は常磐のまあ旧友と言うか腐れ縁のようなもので、私は会ったことがないものの宇都宮線いわく『女だったら常磐が水戸に連れ去るぐらいほれ込んでいた』相手らしい。
「別に彼は関係ありませんよ。東京は東京、水戸は水戸です。カレンダーに丸なんかつけているものですからこの後東京に遊びに行くんでしょう?」
「・・・・・・違ぇし」
ふて腐れたように呟くのは幼少期と代わらないようで、頭をぐりぐりと撫でてやった。

*          *

夜7時を過ぎ、水戸駅もだいぶ静かになってくる。
「水戸、おばんです」
「おや今日は郡山に一泊するんじゃ?」
「んな訳ねぇべー、早く行くべ」
「書類あと数行なのでそれが終わってからでいいですよね」
「んー・・・・・駄目」
ほらほらと水郡にしては強引に来いと言うので、書類をとじて誘われるがままに歩き始めた。







水戸の家
「おばんですー」
「水戸、遅ぇぞ?」
「貴方の押し付けた書類整理やってたんですよ、あと数行で終わるとこだったのに」
「水戸線」
「・・・・・・笠間さん、珍しいですね。水戸に居るのは」
「そりゃあ、協力願いてぇだなんて常磐が珍しく頼むからな」
「余計なこと言うなよ!」
この光景、前にも見た記憶がある。
確か3年前の今頃だった。
そうだ、思い出した。
「・・・・・・あ」
「笠間のせいで水戸にバレたじゃねーかよ!」
「俺のせいかよ」
「常磐、あなたもう少し頭ひねった方がいいですよ?3年前と同じじゃないですか」
「うるせぇ、今回は食い物のほうを凝らしたんだよ」
「はいはい」
123年前の1月16日、それは水戸鉄道の開通日だった。
そうそうたる人々が私の誕生を祝ってくれた記念すべき日であり、常磐線の基盤にもなりいまもこの街を走り続けていた。
「まあいいべ、中入んべな?」
水郡と笠間が先に室内へと戻っていく。
玄関にずっと居たせいか冷え切った指先が上手く動かない。
「水戸、」
「はい?」
「・・・・・・・・・123歳おめでとう」
「ええ、まさか150の大台に乗れそうな勢いになるとは思いませんでしたがね。これからはあんまり苦労かけないでくださいよ」
「左手、出せよ」
冷えた左手を差し出して、常磐が青い石の指輪を押し込む。
「なんですかこれは」
「将来水戸が金なくなったら支線にしてやる約束の指輪。・・・・・・・前なくしたっ言ってたろ」
そういえば、まだ目の前の彼が小さかった頃そんな約束をしたかもしれない。
できればそんなことはお断りしたいのだが。
「本気なんですねぇ」
「・・・・・・・・・100年前から本気だっつーの」
「そうですか」
あいにく、私にはまだこの名前に執着があるから。











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彼が密かに愛した人【パラレル】

*いつもの常磐=緩行線/急行が出てきます

*常磐緩行→水戸前提の急行+結城というパラレル。








「結城さん」
ふいに声をかけたのは今は家に居るはずの彼だった。
「常磐・・・・・?」
「兄がお世話になってます」
見た目は全く同じだと言うのに妙に丁寧な態度に一瞬の違和感を覚えた。
「兄って、あなたいつもは水戸なんて呼び捨てじゃないですか」
「結城さんもしかして勘違いしてません?僕は急行のほうです」
「・・・・・・ああ!」

彼が密かに愛した人

常磐線は日本最長の支線という一面を持ち、茨城県南部から東京方面へと向かう人を運ぶ役割を果たしていた。
それゆえに常磐線には急行線と緩行線の二つがあり、いつも茨城や福島方面にいるのは緩行線のほうで急行線は東京に居る時間が長かった。
取手以南の県南勢は常磐線双子を明確に見分けられるが、水戸や土浦は見分けがつかない。
それは常磐線の兄・水戸線と同居する結城も同じだった。
「それにしても珍しいですねぇ、わざわざ取手以北に顔を出すなんて」
「僕としてもつくばには会いたくないですが水戸支社会議をすっぽかした兄の責任です」
TXことつくばエキスプレスは本来彼ら常磐双子の弟になるはずだったことを未だに気にしているらしい。
まあ緩行線(いつもこちらに居る常磐)はあまり関心が無いらしいが、彼としては会いづらいというのが本音なんだろう。
「まったく、困ったものですねぇ」
「そのとおりです。確かに水戸さんは僕らの兄や父親のようなものですが兄はあれでけっこう執着してるんですよ、本当は東京駐留は兄がやるべきだったのに・・・・・」
「へ?」
「常磐線緩行線は地下鉄と乗り入れてますから、そっちの都合も考えると本当は兄が東京に居るべきだったんですよ」
「それは意外ですねぇ」
いつも常磐の水戸に対する態度はわりとつっけんどんで、兄弟と言うよりも思春期の娘と父に近い。
万事その調子の常磐があれでいて執着してるのは意外だった。
「・・・・・・・・時々、兄が何を考えてるのか分からないんですよ」
「私にも、いや、誰にもわかりませんよ」
ポツリと呟いた言葉にただそう返すのが正解だったのかは誰にも分からない。
















ついったで呟いたじょばみとSSです。
うちのサイト的にはじょばみとはパラレルなので、パラレルと付けさせていただきました。
しかし急行書きやすいなぁ。

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