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コーギーとお昼寝

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なくした物の名前

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宿命と諦めた

*東上+筑波高速度です。


池袋
交通の要衝となりつつあった池袋駅は人で混雑していた。
「・・・・・・筑波?」
「ああ、東上鉄道さん」
「そんな風に呼ばれるのは久しぶりだわ」
東武鉄道東上線になって数年、かつての名前で呼ばれるのはどうもむずがゆい。
「ああ、私の中ではまだ『東上鉄道』のままなんですねぇ。外出なんて久しいですから」
「・・・・・あなたどんな生活してるの?ああ、良ければ近くでお茶飲みませんか?」
「ええ」

***

小さな甘味処は人もあまり多くは無く、まだこの頃は物資も足りていた。
入ってすぐに店員さんが注文を取りに来て抹茶とあんみつとぜんざいを注文する。
するとすぐ2人分の抹茶が届いた。
「京成とはどう?」
「普通ですよ」
私には出来ない優しい笑みからは幸せなのだなあと思う。
自路線を持たぬまま消失する運命にある彼女は、穏やかな表情をしていた。
ある意味で死を覚悟したものの強さ、と呼べばよいのだろうか。
「・・・・・・うちのは、たまに泣いてる」
伊勢崎は人前にはほとんど見せないが、時折一人で思い出し泣きする。
なぜそれを知っているのかと言えばその後は何もおきてないような下手な芝居を打って何か甘いものをくれとこちらに来るからだ。
饅頭をひとつでごまかせるものではないと分かっていても、私は饅頭を与えた。
「なんだか、申し訳ないです」
「伊勢崎はいつものことだから。うちの姉もそういうところあるから」
「・・・・・・武蔵野鉄道さんですか」
「今は西武だけどさ、あれでも昔は貧乏に貧乏重ねてひどかったんだよ。結局離れ離れだけどさ」
「聞いてます」
お互い昔の記憶ははいて捨てるほど残っている。
有り余った過去を吐き出しあいながら、馬鹿みたいに喋った。

―2時間後
「あー・・・・・喉痛い」
「こんなに喋ったの初めてですね」
「そういえばそうだわ」
筑波とは伊勢崎との交渉の関係で少し喋っただけのような気がする。
それ以外に話したことは無い。
「そうだ、」
「はい」
「あたしさ、伊勢崎が泣いてるの筑波絡みでしか見た事が無いんだよね。
日光の開業式典のときでもこらえてんの、それで『馬っ鹿じゃないの』って行ったら『人が死ぬときと自分の結婚式以外は極力泣きたくない』とか言うの」
「・・・・・伊勢崎さんらしいですよ」
「だからね、あたしはあいつを信頼してる。馬鹿なんだもんあいつ。」
それは本当だ。
伊勢崎が泣いた分笑っていな、と言うとええとうなずいた。





いずれ消え行く定めもまた、宿命と諦めた





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青い光が見せた幻

『お前のためだ』
生まれたばかりの自分にそう告げて、上司はこの村に原子力発電所を誘致した。
人間同士のつながりを巧みに利用して他の候補地を退けて、巨大な国有地を開発して原発が作られた。
臨界の時の青い光の鮮やかさは今も目に焼きついている。
「那珂」
「なんですか?」
「・・・・・・・上司の行いは間違いだったのでしょうか」
「間違いも時には必要ですよ、原発が無ければ今もまた東海村は寒村のままです」
発電所がもたらした膨大なお金は公共施設へと変わった。
新しいまちのお金は生まれたての僕を巨大な原発城下町へと育て上げた。
「いずれ、原発がなくなるとして僕はどうなるのでしょうか」
「それは誰にも分かりませんよ」
風が吹き抜ける。
そして、二度目の夏が来る。




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ま/っ/ぷ/るが「俺たち結婚しました」にしか見えなかった

*すごく残念ないわきさんと北茨城さんネタです。

*興味のある人はお近くの本屋か密林で一番新しいま/っぷ/るをご覧ください。





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織物/染物擬人化「鮮やかな世界へ」

*織物と染物の擬人化です。
*さらっと違うものが混じってるのはスルー。

・琉球紅型
鮮やかな色彩が特徴の染物。
明るく陽気な色黒うちなー男子。
アジア各地の言葉や情報に精通し、ニコニコ笑う元気っこだが元気すぎるのが玉に瑕。
礼儀作法はキッチリしており、TPOは意外とわきまえている。

・結城紬
亀甲柄が特徴の織物。
喋らない無表情な美青年、慣れるとマイペースながらやさしくなる。
元は農家が売り物にならない繭を使って作った織物なので、意外と庶民的な感覚の持ち主。

・京友禅
かつての京都の伝統を伝える染物。
雅を代表する京都の王子様、おじゃる口調のせいか公家っぽい。
ナルシスト。

・加賀友禅
北陸加賀の武家文化の中で育てられた独特の染物。
京友禅とは双子の弟、ただし性格的にはさほど似ていない。
空気の読めない武士で、原色は派手さを好まない。
趣味は花嫁を見送ること。

・津軽こぎん刺し
雪国で生み出された刺し子。
かつては布地をしっかりするための技法だったが、年を経るごとに鮮やかな色彩を身にまとうようになる。
おっとりさん。

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