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コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

ラフ・メイカー

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水戸が号泣している。
自分が無力だとボロボロ泣いていた。
「励ましに来たよ」
「帰れ」
この強がりだっていつもの事。
「いっつも笑わしに来てるのに」
「うるせーな、あんたは」
水戸はいつも励ましに来てる存在に気づいてる。
正体が僕だって事も。
だけど、この戯言に加わってくれる。
「強行突破でもしようか」
「しなくて良い」
こんな戯言のうちにだんだん水戸の悲しみが薄れていく事を知っている。
「水戸が出来る事なんてごく僅かなのに。」
「あんただって飽きずに励ましに来るじゃねーか」
「日立に頼まれてるんだ、それに」
これはある意味本当である意味嘘。
「それに?」
「水戸が好きだから」
ちょっと嘘に混ぜて本音が言える。
水戸は結城が好きだから、叶わなくても好きって言いたい時があるんだよ?
「そうかよ」
「うん」
「でも好きな人別でいるから」
「知ってる」
こういうと水戸は自尊心が戻ってくるらしくて、泣くのをやめる。
プライド高くてわがままだけど、世界一水戸っぽな水戸が大好きなのが自分な訳で。
「ドアがあかねぇ」
「じゃあ日立にこじ開けてもらうよう頼むよ」
「いや、お前が良い。」
「なんで」
「嘘昔から下手だからお前が日立なことぐらい既に分かってるよ」
「・・・・・・しょうがない」
ひたちなかが空気を読んでバールを持ってきてくれた。
ドアは後で修理で良いか。
「兄上、私も手伝います」
「うん」
二人でドアにバールを押し込んでこじ開けた。
「「せーの」」
男二人分の手ではあっさりとドアが開いた。
「おかえり、水戸」
「ただいま」






(俺に笑顔を持って来てくれんのはお前だけだよ、日立)











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「友情だけど一番身近に自分を支えてくれるのが日立で、何だかんだ言いつつ支える日立兄弟」そんな水日が理想です。
題名はバンプから。

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さあ開幕戦!

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*微妙に会社ネタです。

*サッカーのある程度分かる人でないと多分分かりにくいネタです。



「日立!」
夕方突然押しかけて来るのはただ一人。
そう、茨城の中心・水戸ただ一人。
「・・・・・・・何」
「何でこんな部屋がまっ黄色なん?」
「だって今日開幕戦じゃん」
現在3月5日午後6時半過ぎ。
「でもさっき開幕戦おわったぞ」
「水戸殿、何か勘違いしておりませんか?」
「なにが」
「ホーリーホックの開幕戦は終わってもレイソルの開幕戦はこれからです」

「お前ら本当に茨城県民か」

「「その前に日立市民ですが何か?」」





おまけ:その頃の鹿島
「待って・・・・・俺の開幕戦チケット・・・・zzzz」
もう寝てました。








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ついに開幕戦ですね!
3月の楽しみの一つだったので私が楽しい。
入場者数的意味で頑張る水戸とか日製に愛されてる柏とか色んな意味で元気過ぎる鹿島とか去年の問題を吹っ切って欲しい大宮とか書いてて楽しくなるネタが見つかりますように。

ちなみに何故日立兄弟が柏を応援してるのか、それはレイソルの歴史の方に由来します。
もともとレイソルは日製のチームだったので日製の飼い主である日立が応援してるのはそういう都合です。

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ウェルカムtoE5系はやぶさ!

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*作者の鉄道知識は怪しいですよ。

*というか書いた時点で本物まだ見てません。




朝8時30過ぎ。
「・・・・・本気ですか」
朝のホームにしてはありえないほどに込んでいる新幹線ホームに二人はいた。
「本気ですよ、何の為に来てもらったのか」
小山の顔は気味が悪いほどににこやかだ。
「きたぁ!」
どこかで声がしてホームを向いた。
鮮やかな青に猫耳のような抵空ブレーキ、今日の二人の目的だった。
「いらっしゃい」

E5系はやぶさ。


ウェルカムtoE5系はやぶさ!

青い車体にカメラのフラッシュが反射してテラテラと金属光沢を放っている。
「行きますよ」
「ええ」
列車内に乗り込んで、向かう先は次の那須なのだけれど。

*          *

一月前。
「うふふふふふ」
どうしようもなく気持ち悪い声を出して突っ伏していた。
勿論その被害を受けるのは同居人の水戸線なのだが。
「結城、気持ち悪いぞ」
「さっき初日のE5系はやぶさの八戸行きチケットが取れたんです、2枚。」
「それが?」
「小山さんにそのこと言ったら『一枚下さい』って言われましてね」
「・・・・・八戸まで出かけるのか」
「日帰りで行ける距離じゃありませんからね、計画にぬかりありません!」
キリッと良い顔になって叫ぶ。
この状況を続けてくれればモテるんだろうなこの人、と水戸線が呟いたのは言うまでも無い。

前日、留守番電話に小山からの伝言が入っていた。
『もしもし?結城さんにひとつ知らせ忘れた事があります。
明日の八戸行きのことですが、仕事の都合で八戸まで行けなくなったので、お土産よろしくお願いします。』
結城が大号泣だったのは言うまでもない。











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八戸行き、乗れなかった小山は色んな意味でセーフだったと思います。
きっと押し倒されてたとお(ry
ちなみにぬる鉄小山はこれからも東北新幹線ネタではしゃいでくれると思います。

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しもつまものがたり?その5

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それはとある日のこと。
「バレンタインだよね」
「そうですねぇ」
「僕におすそ分けとか無いんですか」

「そんなサービスありませんよ」

「えー」
「無いものはありません。」
「くれる人いないのに・・・・・」
「東京さんとか守谷さんあたりから貰えないんですか」
「人を敵視しまくってる守谷からもらえるわけ無いでしょ」
「そうですか」
「来年こそください。」
でも来年も貰えないのはぼぼ確定している。




(だって来年あげたらこういう時間なくなるし、多分)
頑張れつくば、お前の未来は明るい。





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火炎の子供たち・3

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*史実ベースのお話です。

*結城と小山が険悪です。

*BL風味は薄いです、と言うか無いです。


門が閉められた。
「後戻りは出来ないよ」
後ろからふいに声がかけられた。
声の主は見ずとも分かる、古河だ。
「・・・・・分かっています。ただ、あの子が心配です。」
「自分の手を突っぱねてまで自分の居場所を守ろうとした小山が?」
ため息をついたのはどっちもだった。
「お人よしと思うでしょうけど」
「別にいいんじゃない?」
その言葉に少しほっとした。

火炎の子供たち

篭城の間は評定と空を見ることばかりに時が費やされた。
「退屈ですよ」
「確かに」
外で篭城する自分で睨みつけているであろう小山を捜しながら呟く。
「本当に好きなんだね」
「ええ」
「霞立つ春の長日を恋ひ暮らし 夜も更けゆくに妹も逢はぬかも」
古河の言葉の意味が分からずに聞いて見ても秘密とだけ返された。

*           *

長い長い消耗戦だった。
ただひたすらにこの戦の終わりを待つ事に時と精神が費やされた。
「結城」
「何でしょう」
「もう終わりのようだから介錯してくれるか」
自分の忠誠の為に命を投げ出すとその人は言った。
「・・・・・・はい」
1440年7月の終わり、この長い争いは終わった。
原因となった遺児はみな美濃国で殺された。
「終わってしまったのですね」
「うん」
あの子供たちはまるで炎の様な目をして、まだこの街を見ているはずだ。








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