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コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

茨城県内酒造メーカー擬人化「常陸乃酒」

お遊び程度に考えた奴なので広い心でお願いいたします。


・明利酒類(水戸市)
主要銘柄は副将軍、百年梅酒。
日本酒から万能つゆまで作れる何でも屋。アニメなどへの造詣も深い。
しかし味へのこだわりがあり、周囲には結構厳しい評価を下すことも。

・木内酒造(那珂市)
「オレはビール屋じゃねーっ!」
主要銘柄は常陸野ネストビール。
茨城を代表する地ビールを生産しているせいでビール屋のように思われがちな造り酒屋。
パッケージやラベルへのこだわりが強くモダンな服装を好む。料理も上手。

・須藤本家(笠間市)
「ふふっ、じじいにはみんな孫みたいなもんさね」
主要銘柄は郷乃誉、山桜桃(ゆすら)、花薫光(かくんこう)
日本最古クラスの歴史を誇り、初めて生酒を売り出した歴史ある日本酒蔵。
糸目がちな目つきとおっとりした性格から「狐」と評される。

・武勇酒造(結城市)
「結城の酒といやあうちだからな」
主要銘柄は武勇。
結城を代表する地酒メーカー。
武骨でいかつい印象を与える外見をしているが、根は悪い男ではなく女子供には親切。

・来福酒造(筑西市)
「うちの酒のみゃ福来る、ってね?縁起いいでしょ?」
主要銘柄は来福、真向勝負。
日本酒を中心にはしているがリキュールやワインも手掛ける好奇心旺盛な性格。
俗にいうオネエなのも好奇心の結果らしい。

・月の井酒造(大洗町)
「ガルパンも良いけど日本酒もいいぞ」
主要銘柄は月の井、和の月。
大洗町内ではどこでも見かける地域を代表する日本酒蔵。
好きなものには一途で真面目、そして努力家。
小さいながらも多くの関連商品を手掛ける器用さも持ち合わせており、ガルパンが好き。

・笹目宗兵衛商店(笠間市)
主要銘柄は二波山松緑。
笠間稲荷門前という立地から笠間稲荷に縁深い酒蔵。
信心深く古風な服装を好み、正月になれば笠間稲荷の門前で甘酒売りに精を出す。
須藤のことを「狐」と最初に呼び出した張本人。

・森島酒造(日立市)
主要銘柄は大観、森嶋。
某サイトで県内一位を取った事のある蔵。
郷土愛が強く地元の海と横山大観を敬愛している。

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春めく日々の一コマ

*小ネタ集です


・お引越し
「あんた、ほんとに熊谷に来るの?」
「いちおうね」
アルカス熊谷はその返事を聞いて実に不愉快そうに表情を小さくゆがめた。
「引っ越すにしてもまだ場所探しとか打ち合わせとかあるからだいぶ先だけど」
「あんたがほんとにお隣さんになるとか地味に嫌ね」
「一緒に熊谷をラグビーで盛り上げる人出が増えたぐらいに思えばいいでしょ」

・出会いの春に
金曜日の昼下がり、僕の妹分になるであろう子が見つかったという連絡を受けて定時明けに足早に尋ねに行くことにした。
「……この子が、アザレアスポーツクラブ?」
つつじの花のごとき淡いピンクの髪によく馴染む桜色の頬をした3つか4つばかりの幼い少女はすうすうと小さな寝息を立てて眠っている。
この子がこれから健やかに伸びてこの街でラグビーボールを追いかける仲間になるのだ。
「よろしくね、アザレア」
仲間の増えた喜びを込めて僕は小さくその頬を撫でたのだった。

・冬の終わり、別れの日
シーズンが終われば俺の元を去る仲間たちについての仕事が増える。
「今年の退任者は八人か」
ふうっと小さくため息を吐きながらも、きょう退任を発表した監督の事はやはりどうしても気にかかった。
まだあの人は若い。退任の理由は平成の最後に優勝を逃したと言う事実の重さなのか、それとも違う理由があるのかは分からないが人は来ては去っていく。
去っていく選手たちや過去に固執すれば重荷になるばかりだ。
「……今年は何人来るかな」
気分を切り替えるように退任者のリストを閉じると、次に来るシーズンのことだけを考えた。

・狼は太陽に吠える
スーパーラグビーの季節は春と共に南半球からやってくる。
シンガポールでの初戦の敗北は手痛いけれど、明日に控える国内初戦の準備は捗っている。
(……大丈夫、勝つぞ)
トップリーグのチームたちの上に自分は立っている。
姿かたちこそ幼くも自分は日本代表を支える柱なのだ。
晩冬の東京の陽の下で美しい勝利の星を掲げる準備なら、もうできている。

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夜更けには酒瓶を

「やっぱフィジカルで押されると辛いよなあ」
テレビを消したサンゴリアスが深い溜息を吐きながら何杯目かのコークハイを飲み干した。
試合を見ながら飲んでいたウィスキー瓶はもう底を突きかけていて、最後のウィスキーをグラスに注ぐと炭酸水で割って飲み始めた。
「まあそればっかりはね。今日の試合はミスも多かったし、次の国内開幕戦に不安を残した感じはあるよね」
スーパーラグビー2019年開幕戦を日本代表が黒星で飾るまでをテレビで見るのは中々つらいが、さすがに仕事を放り投げてシンガポールくんだりまで行けないのだからしょうがない。
でも現地に行ってあの試合を見るのも悔しい気もするので悩ましい。
「ほんと今回の試合は見ててしんどかった……」
「ボロボロの試合ははたから見てるより自分でする方が気楽ってのはあるね」
「ホント連係ミスの多さがなあ、後半のシンビン(※選手にイエローカードが出て10分間退場になること)も痛かったし」
「でもスクラムの組み方変えたのと、スーパーラグビー経験浅めの選手が多かったからそれも大きかったのかもね」
「あー、それはあるかも」
モリモリ食べてぐびぐびと酒を飲み干すさまを見ながら今日の試合のクダを巻く。
それもまたラグビーを見る楽しみであるのかもしれない。
「ぼちぼち仮眠取ろうかな」
「仮眠?」
「2時からフランスリーグ見たいから」
「ああそっか、じゃあ俺もそうする」
携帯のタイマーをセットして仮眠の準備を始めたサンゴリアスに合わせ、俺も仮眠用の布団を引っぱり出す。
まだまだラグビーと酒の夜は終わらない。




ブレイブルーパスとサンゴリアス。スーパーラグビー開幕戦、残念でしたね……

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愛とショコラは食べ放題

「福山、ハッピーバレンタイン!」
日帰り出張から戻ってきた水島がただいまも言わずにうちに駆け込むと、その手にはチョコレートとバラの花束があった。
「……ありがとう」
やれやれという気持ちで花束とチョコを受け取ると花瓶を引っぱり出して薔薇の花を飾る。
紅色の薔薇が1本と赤い薔薇が8本と言う組み合わせは、以前水島が教えてくれた薔薇の花ことばのことを思い出させた。
曰く、花の色や本数で全く違う花言葉があるので組み合わせによっては強烈なメッセージを込められるとかなんとか。
「この薔薇の組み合わせにも意味はあるの?」
「もちろん、聞く?」
「水島が恥ずかしくないのならね」
「別に恥ずかしくないよ。あと意味は『一目惚れして死ぬほど恋い焦がれたあなたに励まされて感謝してます、いつも一緒にいてください』だよ」
恥ずかしげもなく吐き出された愛の言葉に思わず視線を逸らす。
よくもまあこんなセリフを吐けるなぁと思うけれど、千葉さんも西宮さんも割とこういうところがあるから川崎製鉄の血なのかもしれない。川鉄の血が怖い。
「強烈すぎ」
「ありがと」
にこにこと笑う水島の健やかで真っすぐな愛情はいつだって強烈だけれど、そこが私の妻のいいところでもあるのだ。
「福山、今日の夕飯はなあに?」
「カレーライス、あとチョコフォンデュもあるけど食べる?」
「もちろん!」



福山ちゃんと水島ちゃん。
水島ちゃんはオタクなので花言葉は基礎教養です。

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ヴァレンタイン・イブと高級チョコレート

ラグビーシーズンも終わり年度末の多忙さに追われる2月半ば、神戸からひと箱のチョコレートが届いた。
筆記体でhappyValentine!とだけ書かれた紙と、白くて高そうな箱に入れられた9粒のカラフルなチョコレートに思わず小さなため息が漏れる。
(ホワイトデーのお返しとか用意した方がええんか?)
仮にも惚れた腫れたの仲であるのでそう言うのは必要なのだろうが、年度末の多忙さに追われてすっかり忘れていた。
バレンタインより少し早めに送ってきてくれたのは手違いなのか気遣いなのか、そのあたりは定かじゃないがとにかく何か考えねばならない。
甘党なヤツのことだ、あんまり安いもんを送るのも悪かろう。同じぐらいの値段のものを送るのが良かろうか。
箱に書かれた文字はブランド名か?と検討をつけて一粒齧りながら携帯で検索をかけることにした。
「は?」
うっかり取りこぼしそうになったチョコを口に押し込んで、画面に映し出されたチョコの値段をもう一度見る。
9粒で3780円、つまり一粒420円。
つまり今食べていた水色のブルーベリー風味のチョコ一粒で420円。牛丼並のサラダセットより高い。調べものしながら食うようなもんじゃないぞこれ、ちゃんと味わわなかったことを心から後悔した。
反射的に電話をかけると奴はすぐに電話を取った。
「もしもしー?どないしたん?」
「バレンタインチョコ、受け取ったんだがえらい高価なもん寄越してきたな?!」
「ちゃんとしたチョコなら普通の価格帯やけどなあ」
「こんな高価なもん寄越して来たらお返しに悩むわ!」
「ええねん、俺がお前にお気に入りのチョコ食わせたかっただけやし」
「いや、だとしてもなあ?」
確かに自分よりもスティーラーズの方が金銭的には余裕がある。だとしてもあんまりいいものを貰い過ぎるのは気が引けるのも事実なのだ。
「……ほんなら、お返しのかわりに神戸来たってや。5月ぐらいになったらお互い都合ええやん?」
「そんな気軽に「お前を神戸に呼べるんやったらいくら出してもええわ」
電話越しのその声色は冗談に見せかけているくせに本気の色合いをしていて、ああしょうがないなと小さくため息を吐いた。
腐っても惚れた相手にそんなこと言われたら抗うすべなどないのだ。
「分かった、」
どんなことをしてでも5月は会いに行ってやろう、どんな高価なプレゼントよりもそれが一番のお返しになるのだから。




早めのバレンタインV7ダービー。
スティーラーズのあげたチョコはサ○ハルア○キです。

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