*このお話は本編とは無関係のパラレルとなります。
*名取さんは照々さん(@teruteru0293)ちの名取さんをお借りしています
*書きたいから書いた。
「こんばんわー」
「お邪魔しまーす!」
毎週末、僕と牛久と守谷は取手の家に遊びに行く。
なんでかと言うと顔を合わせたい人がいるからだ。
「竜ヶ崎さんと牛久さんだー!」
ワンピースを着た黒髪の可愛い女の子。
宮城県名取市、彼女は取手の奥さんである。
「今日は鰻買って来たぞ!捌いてあるから焼くだけだ!」
「鰻!取手さぁーん!鰻来たー!」
鰻の箱を持って名取がバタバタと台所へと向かっていく。
やれやれと苦笑いしつつも取手の家で一番広い部屋に向かう。
「守谷も来てたんですね」
「まあね、ったく取手も名取にデレデレ鼻の下伸ばして……」
取手に構ってもらいたくて喧嘩を売っている守谷はだいたい名取がいるときは不機嫌だ。
しかし名取は守谷と現状が比較的似通っているので毎週招待されるらしい。
「鼻の下って伸びるのか?」
「例えだよ!」
やがて名取が料理を持ってやってくる。
並べられたのはう巻きと奈良漬けと白米と肝吸いである。
「名取、」
「はーい!」
名取がふすまを開けて、大皿が目の前に置かれる。
どうやら今日は冷しゃぶがメインらしい。
「今日は名取提供のお肉で冷しゃぶです」
牛久は即座に「いただきます」と食べ始める。
「相変わらずいい食べっぷりなことで」
「そこが牛久のいいとこなんで、いただきます」
そうして僕らもご飯に手を付け始めたのだった。