かさまにぃに内緒でお出かけしたのは、笠間稲荷でした。
「しーくんはずっと筑西に見せたかったのですよ!」
毎年笠間にぃと見ていた藤は、今年も綺麗に咲き誇っている。
「綺麗だね!」
「そうなのですよ、しーくんちの桜や街並みと同じくらい綺麗なのです!」
笠間のお稲荷さんに、しーくんは毎年ご報告をする。
しーくんはこんなにも大きくなったのですよ!
(桜川と筑西/笠間の藤)
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この季節になるとテレビに盛んに取り上げられる光景がある。
「ひたちなかはこの時期だけ良く取り上げられるよねぇ」
「……それ本人に言ったら泣く」
ネモフィラの青に染まった丘は吸い込まれそうなほどに青く、美しい。
昨日200万人を突破したというけれど、この青にきっとみんな吸い寄せられてしまうのだろう。
「日立、ネモフィラ見に行こうか。3人で」
思い付きの提案に日立はただ黙ってうなずいた。
(水戸と日立/ネモフィラ)
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そばの花と言うと白のイメージがあるが、うちのは赤い。
「……そばの花はこんなんじゃないじゃないですか」
「高萩が気にすることじゃァねぇさ」
最近お互いゴタゴタが絶えないせいか、こうやって花を見て癒されたいのだ。
イチゴのろうそく、という名前の花と白い花が心地よく揺れる。
この心地よい光景がずっと残ることを、祈る。
(日立太田と高萩/ストロベリーキャンドル)
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5月になると町はにわかに活気づく。
それはきっと、今年も綺麗なあやめが咲くからだろう。
「いーたこー!手伝いに来たよ」
「ああ、わざわざすいませんねぇ。神栖さんまで借り出して」
「この時期はみんな楽しみにしてるもの」
「今年は色々と忙しくなりそうだし、協力して当然だろ」
二人の笑顔が心地よい。
(あとで香取さんにもお茶をお出ししたほうが良さそうですね)
今年も、アヤメの季節がやってくる。
(潮来と鹿島と神栖/アヤメ)
おいでよ、
色とりりの茨城へ!
初夏の茨城のあっちこっちでわきゃわきゃする市町村っこでした。
ちなみに筑西桜川はあとで笠間と下舘に怒られます。当然ですね。
あと文字の色変え、めんどかったです。