ふとした空腹感で目が覚めた午前5時、のっそりとした足取りで台所に降りてパンと牛乳で小腹を満たす。
壁掛けの時計の日付はもう変わっている。
寝落ちして充電が切れたスマホにコードを差し込んでグループLINEを見れば、一晩中決勝戦の話をしていたのを思い出した。
サンゴリアスさんとブレイブルーパス先輩のワールドカップ報告会の実況。
南アフリカとイングランドの、まさにしのぎを削る名勝負への興奮冷めやらぬ叫びやつぶやき。
閉幕式を見守る寂しさと次の大会への希望に満ちた言葉たち。
それらも4時過ぎには皆途切れていて寝落ちしたのだと分かる。
ああ、ラグビーワールドカップというラグビーの祝祭はもう終わったのだ。
パンの食べかすを払って窓の外を見る。
薄ら明るくなり始めた空は明日の日本ラグビーの希望を照らし出すものになるのだろうか。
(まあ、そうするもせえへんも俺らの在り方次第やろか?)
ワールドカップの幕が閉じてもトップリーグの幕が上がる。
その舞台を賑やかにしていけばいくほど、ラグビーはきっと明るく熱く燃える舞台になれるのだ。
レッドハリケーンズの独白