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コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

感情に名前をつける

*けーちゃんと千代田線から見たじょばみと話。





ずるずると恋を引きずる辛さという物を知っている。
「だからさー、常磐がたまに可哀想に思えるんだにゃー」
『むしろいまおれはあんたのあたまがしんぱいになりました』
「・・・・・・千代ちゃん、毒舌なことはひらがなで書いても可愛くないぜ☆」
『しょうがないでしょ、いちぶあいつにうばわれてるから』
「ああ、のどが利かないんだっけ」
千代田ちゃんは声を奪われている。
それは駅の一部がJRでありメトロであることからの影響によるものだというのは千代田ちゃんの近辺では常識となっていた。
漢字が書けないのは、たぶんその奪われた一部よるものだと思う。
『みとではどんなかんじですか』
「楽しくやってるみたいだよ、お兄さんを慕って」
常磐は兄に寄せる思いにあえて名前をつけない。
「もどかしいよねぇ」
『しょうじきうざいです』
その感情に名前をつけないことがもどかしい。


おわり




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恋とはどんなものかしら

半泣きで人の家に押しかけて泣き喚く、そんな幼馴染がいる。
「・・・・・・ごめん、今凄く殴り飛ばしたい」
「高萩酷い」
「いや、うん、こう何かあれば人の家に押しかけてくるの凄く嫌」
これぐらいきつく言うのは個人的には趣味ではない。
だけれどきつく言っても聞かないのがこの幼馴染の懲りない性格な訳で。
「じゃあ事前連絡すればいいの?」
「そもそもそういう問題ですらないよ」
とりあえず人の家に押しかけるなといいたい。
突然押しかけて泣き喚いてすっきりしたからと消えていくのを止めて欲しい。
(これがデフォルトだという下妻さんはいったいどれだけ器量が広いんだろう)
つづくづ疑問だ。
「じゃあどこに泣きつけばいい訳ぇ?」
「いっそ日立さんに泣きつけば?」
「無理」
ああ、人間をこんな風にさせてしまう恋とはどんなものかしら。



おわり






巻き添え高萩と北茨城でした。

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そりゃあ、事情ってものがありまして

「大宮、これよろしゅう頼む。わしはよだきぃので寝る」
「ちょいと太田の旦那よ、そいつぁ無茶振りって奴じゃないですかい?」
「眠いものは眠い、やからお前に任せた」
「・・・・・・・・太田はほっといていいよ」
「ちょっと日立の旦那もそういってあっしに押し付けようって魂胆じゃねぇのかい?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんな訳無いでしょ」
「その長すぎる三点リーダーはなんですかい?」
「じゃあ手伝いますよ。」
「おお、高萩の旦那の手伝いたぁ助かるねぇ」
「あのー」
「大子、どうかした?」
「どうして今日日曜日なのに皆さんうちで仕事なさるんですか?」



「「「「「家だと気が散るから」」」」」

おわり





常陸太田と常陸大宮の書き分け練習もかねて書いてみた。
北茨城はあえて放置してあります。

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弐湖の国の窓口です

6月17日。
スカイツリーの足元とかっぱ橋に新たな店がオープンした。
行方市のアンテナショップ・行方シティギャラリーである。
「新しくできました行方シティギャラリーよろしくお願いしまーす」
「行方市殿、売れ行きはいかがだい?」
「ああ、スカイツリーさん。売れ行きはまあ、そこそこなのですよ」
「ここいらには商店街も多いから商店街にも多少客が行っちゃうんだろうねぇ、それにうち(東武)としても店が増えることで地域活性化するなら万々歳だよ。
八百屋はこの辺無いし」
「・・・・・うちは八百屋じゃないよ?」




おわり







データ放送の市のアンテナショップ開業のニュース記事で「このあたりは八百屋が無かったから助かる」と書いてあったのに泣いた・・・・・・

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まるでバベルの塔のように

「あー・・・・・・眠い」
スカイツリーは愚痴を零しながら、駅の休憩室にある一番いいソファーを占領した。
もちろん占領するといっても猫一匹なので人が座ることは出来るが。
「だらしねぇよ、スカイツリー。ちゃんと起きて」
「お断りだ、どうせあたしゃ最初から東武の客寄せパンダなんだから」

まるでバベルの塔のように

2003年
地上アナログ放送終了が決定したことに伴い、民放5局によって新タワー建設計画が始まった。
このときテレビ電波を流す東京タワーは、周辺の高層ビルによって電波障害を起こし始めたことがその理由の一つだった。
このとき名乗りを上げた地域は15あって、そのうちの一つが墨田区だった。
墨田区はこちらに話を振り向けた。
「というわけで、どうよ。空き地になってる押上の貨物ヤード使ってさ」
「んー・・・・まあ、面白そうだぃね。押上近辺に客を呼ぶものがでぎるのはマイナスにはなんねぇ」
こうして600億円投資しての新タワー建設計画が持ち上がり、さいたまとの競合の末に2006年押上にタワーを建設することが決定した。
近隣の再開発を始め、タワー運営会社として現在のスカイツリーが生まれた。
それ以降の流れはみんなが知ってのとおり。

*              *

「・・・・・・って経緯があるんだから少しは甘やかしとくれよ」
「まだ開業して一月しか経ってねぇのに」
「しょうがないだろ!墨田区に届く苦情のほとんどはスカイツリーの迷惑観光客だから対策練るにしてもうちが絡んで来るんだよ」
「でもスカイツリーは猫でしょ」
「一応猫でも聞いといたほうがいいんだよ、それに」
「それに?」

「腐っても東武グループとして気ぃ張るから疲れるんだよ」

そうため息をついて寝たスカイツリーに、やれやれと頭をなでた。



おわり




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