・ちょっと震災がらみ
・高萩さんと水戸さん
「・・・・・・え」
突然の宣告に僕はただ戸惑うしかなかった。
「えじゃない、この状況じゃ誰かが受け入れるしかないんだしさ」
「だとしても急すぎません?!指定廃棄物受け入れ自治体が僕だなんて!」
「こっちだって急に聞かされたことだよ!全部東京が悪いの!」
その唐突な報告に戸惑うしかなかった。
***
「たーかはぎー」
「・・・・・・北茨城、僕の胃痛を増やしに来たの?」
「違うって、お見舞い」
僕にコーンポタージュ缶を一つ渡して、にこやかに座る。
しかしちゃっかり人んちの干しいも食べるのはやめてくれといいたい。
「うん、まあ、お見舞いは嬉しいけど・・・・・・」
「まだそっちも大変でしょ?」
「議会が揉めてる」
緊急で開かれた議会は国の唐突な提案により波乱状態で、まだ答えも出ていない。
おおかた反対が増えるのは目に見えているとは言え、唐突な提案に個人的にまだ腹を据えかねている。
「でもさ、きっと大丈夫だよ」
そんなわけあるか、と言い返したくもなったがなぜかその言葉には妙な安心感があってコーンポタージュの温かさとその言葉に少しだけ胃痛がおちついた気がした。
おわり