仕事と練習の合間の短い時間に打ち合わせをすることになった。
「シーウェイブスお疲れさん、元気しとった?」
『何とか無事にな』
「とりあえず確認したいんやけど、お前俺との試合の日にマスコット発表ってホンマなん?」
『ああ、ちょっと事情があって報告が少し遅くなったがそのつもりだった』
「あー……せやったらうちもコーロクン連れてこれるか考えんとな」
そうぼやきつつメモを取る。
コーロクンの予定もあるので色々詰めておく必要がありそうだ。
「というか、お前んとこに虎のマスコットおったやん。あの子らは?」
『なかぴーのことか。あれはもともとファンが自主的に準備してくれたマスコットで所属はうちじゃないぞ?』
「せやったん?!」
『所属は地元の薬局で、あくまでうちのサポーターだ。今度出すフライキーはうちの所属で選手志望だぞ?』
詳細の乗った公式サイトのページを送ってくれたので確認したら本当だった。
なんか試合会場で大漁旗振って応援してくれてるイメージしか無いわ、と思いつつ一通り目を通す。
「そういう感じやったんか」
『ああ。それにずっと手弁当で応援してくれたなかぴーにこれ以上無理はさせられんしな。
自前でマスコットを持ったほうがこの先活動の幅も増やせるし、グッツのレパートリーも増やせる』
「せやなあ、俺も需要あればコーロクングッツとか作ろかな」
『いいな。コラボグッツも機会があれば作れるな』
「マスコットどうしのコラボグッツか、女子受けしそうやしええな。今からやと少し急すぎて納期きついか?」
メモを取りながら『それは来年でええじゃろ』とシーウェイブスが言う。
まあさすがに急よな、という事でこれは来年以降に後回しにする。
『マスコット人気も侮れんものがあるよな。ラムまるくんとか』
「あー、アレすごいよな。あのデカいぬいぐるみめっちゃ目ぇ引くし次世代のサポーターの涵養に一躍買うてくれるもんな』
『うちもあれぐらい人気のマスコットにしたいし、デカいぬいぐるみ作るか検討してみるか』
「でも着ぐるみ作ったばっかやろ?意外にぬいぐるみもって高ぉつくって言うてたで」
『じゃあ検討程度にしておくか』
マスコットを巡る話し合いはもうしばらく続きそうだ。
-----
スティーラーズとシーウェイブス
新マスコット楽しみですね