*鹿島参宮さんには兄弟がいるという別設定によるパラレルです。
実際はこのような設定ではないのでパラレル扱いとなります。
*腐向けではないよ。
かつて、うらには弟と妹がいた。
明るく賑やかな妹と、物静かで現実主義な弟。
性格は正反対だったけれど楽しかったことを、今も思い出す。
-1928年
「・・・・・・・・こんなに貧乏させて、ごめんね」
「うらは気にしてないから、安心して」
「鉄道も乗合も苦労ばっかりかけてるなぁ、私」
「ねーさんが赤字の種なのは今に始まったことじゃない、それに競合するものが多いし」
「乗合はこれから開業だって言うのにね」
あの日、僕らは3人だった。
鉄道の担当はうら、船舶を妹、乗合自動車が弟。
分け合った色んな事はいまも胸の中に残っている。
-1931年
「これで、やっと二人に迷惑かけないで済むね」
「船ちゃんがいなくなるのはちょっと寂しいな」
「でも赤字は減る」
「こら」
「いいのよ、鉄ちゃん。乗合の言うとおり。私がいなくなれば二人は楽できる。水郷遊覧汽船さんとのころに行くと決めたのは他の誰でもないから」
「ねーちゃん」
「なあに」
「ねーちゃんが泣きたくなったら、俺と鉄道で泣いておくからねーちゃんはどこに行っても
笑ってたほうがいい」
そう言った弟に妹は泣いた。
最後には3人で一生分泣いた。
-207年
「・・・・・・だから、うらは泣かない」
「鹿島」
「龍ヶ崎、常総。今までお世話になりました」
あの日のことを何で今思い出すのだろう。
(そうか、)
明日から自分の存在は消滅するからか。
おわり
どうしてもかしてつと副業二人の話が書きたくて。
基本的世界観に併せるとかしてつのバス事業部の子供が関鉄バスになってしまうと思われるのでパラレル扱いで書きました。
反省はしないよ。