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コーギーとお昼寝

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うなぎよりもうしのにく

本日、土用丑の日。
世間はうなぎだうなぎだと騒ぐ中、俺の姉は一人ステーキをむさぼっていた。
「牛の肉だね」
「うのつくものだし問題はないだろ、それにうなぎの旬は冬だぞ」
自粛の風潮も少しは落ち着いたからと久しぶりに一緒に食事しようという話になったのはいいけど、どうせなら普段食べないうなぎが良かった。
「ザブトンがいい色になってきたな、お前も食え」
いい色に焼けた希少部位の肉を差し出してくるので俺は大人しくそれを塩で食う。
上質な肉の脂がじわりと舌に広がって溶けていく。しみじみと美味い。
「美味い……」
「だろ?あ、すいませんビールの大瓶追加で!」
肉とビールと時々美味いナムル。幸せだし精はつく。
ああ、でもやっぱり少しうなぎが恋しい。
「尼崎」
「うん?」
「土用丑の日って言うとどうしても夏のイメージだけど、土用は年に四回ある。そして最近、寒の土用の丑の日にうなぎを食うってのがある……あとは分かるな?」
「冬にうなぎ驕ってくれるの?」
「お前が仕事頑張ればな」
冷たいビールが俺のジョッキに注がれる。
「夏の土用が終われば立夏、夏も盛りになる。ビールと肉で乗り切んぞ」
実にいい笑顔でほくそ笑む俺の姉は実にイケメンだった。



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尼崎と此花ネキ。

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