「お前はあやめが良く似合うよ、潮来」
水戸のご家老がうちに視察にいらした。
ここは水戸藩領でありながら、水戸から遠く離れた土地柄だ。
季節が季節だった事もあってあやめの花が満開だった事を覚えている。
「はぁ・・・・」
「だからお前は男よりも、女の衣装が似合うだろう。だから、女物の服を仕立てさせよう。お前にはきっと男物の服よりもそっちの方が似合う」
「ありがたく頂戴します」
「・・・・・・本当に男とは思えない美しさだよ、潮来」
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「そんなこともありましたねぇ、鹿島は存じ上げないでしょうけど」
「ぜんぜん知らなかった。というか潮来って一応男なんだね」
「そこからですか」 おわり
潮来が今までに無い速さで降りてきたので、口調を忘れないうちにかいておきますよ。