試合が終わり一通りの片づけを終えた後の手指消毒とマスクももはや日常になってきた。
勝利に浮かれながら飲む酒もうちにつくまでお預けだ。
「ウォーターガッシュ、今日はありがとう」
「こちらこそ遠路はるばるの移動ありがとうございました」
握手のために手を伸ばそうとして「今は握手じゃないほうが良いのか?」と聞くと「海外だと肘が主流らしいですね」と告られる。
「じゃあ肘で」
こつんと肘を合わせると「なんかこういうのあったな」と口からこぼれる。
「2700?」
「いや、それじゃなくてnhkの……何だったか」
いまいち思い出せない事を引っ張り出すのは諦めた。
「開幕戦も無事できて良かった」
無観客の寂しい会場ではあったけれど、画面越しの声援コメントを時々覗き見ればやはりラグビーができる嬉しさが募る。
未だ出来ない事も多い日々でようやくラグビーのある日常を取り戻せた喜びは大きい。
「終わったことはどうでも良いでしょう、次は負けません」
「……そうだなあ」
ラグビーのある日々を続けていく。
そのための努力の日々はまだ続いていくし、それでもラグビーをするという熱意はまだ胸の奥で燃えている。
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シーウェイブスとウォーターガッシュ。
トップチャレンジ無事開幕!!!!!