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コーギーとお昼寝

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冬空ティータイム

神戸が『明日暇ならお茶しましょ』と言うので、ホイホイついて来てしまったら会場がラグビー場だった。
ひな祭り仕様のグッツ配布を受ける神戸を尻目に、私と西宮は普通に困惑していた。
「なんでお茶しようって言われてスタジアムに……?」
「最初は家でも考えてたんだけど、今日ホームゲームなのに関係者席がちょっと入り良くないみたいでね。入場者数は多い方が良いと思って」
私も西宮もサッカー観戦は時々行くから慣れてるからいいものの謎にだまし討ちされた気分で溜息しか出ない。
「まったく、スタジアムに行くなら先に言ってくれれば……ねえ?」
「そうですよ。チャントの練習とか全然してませんよ?」
「今日は普通に楽しんでくれればいいの。必要なものは全部持ってきてるし大丈夫よ」
そう言いながら神戸が鞄から赤いタオルマフラーやひざ掛けを私と西宮に貸し付けてくる。
神戸の用意してくれた席にマットを敷き、その上からひざ掛けをかけてさらに膝乗せトレーまで渡される。
「そのバックめちゃくちゃ入ってません?」
「収納力あるのよこれ」
そんな事を言いながら神戸は鞄から魔法瓶とティーポッドとカップが出てきた。
サッカーの試合と違って入場時の手荷物検査がないから持ち込んでも問題ないんだろうけど、だからって普通ティーポット持ってくるかね……?
「今日は桃の節句にちなんで桃風味の紅茶用意してみたの」
ひな祭りと言えば桃という事でそのチョイスなのだろう。
紅茶が注がれたカップを受け取れば紅茶のかぐわしい香りの奥に白桃の甘い香りが混ざっている。
試しに一口飲むと熱々で寒空の下にじんわりとしみわたってきて美味しい。
「おかしはひしもち風のフルーツサンドイッチと白酒風味のスコーンよ」
洒落た紙箱入りのサンドイッチとスコーンを受け取る。 またこれも手の込んだ力作だ。
「……これ、加古川に食べさせなくていいの?」
「加古川には明日あげるわよ。あの子昨日夜勤だったらしくて今日来れないって言うから」
ひし形のサンドイッチを口につければイチゴやキウイの果汁じんわりと染み出してきて美味しい。
「スコーンとっても美味しいです」
「そうでしょ?」
西宮も嬉しそうにスコーンをかじり、暖かい紅茶を飲む。
「じゃ、今日はうちのスティーラーズ応援してあげてね?」
「それがこのお茶のお礼になるんなら安いもんだよ」





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此花ネキと神戸ネキと西宮ちゃん。
ちなみにこれを目撃してたスティーラーズも同じものを後日頂いてます。

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