「空が青いねぇ」
「晴天だからねぇ」
大きな盛り上がりを見せる世紀の天体ショーに一帯は盛り上がりを見せていた。
偏光グラスを片手に朝7時半の太陽を見つめる。
「そろそろだね」
太陽はだいぶ欠けていて、ざわざわとした声が大きくなる。
そのとき、太陽と月が重なる。
「・・・・・・・これが金環食かぁ」
「18年後にも見えるけどね」
「北海道まで行くわけないでしょ」
天空に大きなわっかが浮かぶ。
まん丸なわっかの先から、明るい未来が見えた気がした。
金環食うっかり見損なった記念です。まあいいけど。
きっとみんな空を見上げていたんだろうなぁって妄想。