押上駅
「京成本線、」
「あら、東武のにゃんこさん」
ご立派な体格のココア色のネコがこちらに話しかける。
東武スカイツリーと名づけられたスカイツリーの管理会社でもあるにゃんこさんは、どっしりと机に鎮座した。
「うちのはまだ土浦から帰ってきてないのか」
「そうみたいだねー」
「・・・・・・・ったく、この後宇都宮との打ち合わせだから迎えに来るって言ったのにな」
「東武のにゃんこさんもカリカリしないの」
「なら撫でろ」
そのにゃんこさんを撫でながらカレンダーを見やる。
開業まであともう少し、うちの沿線から何人この町を訪れる人が来るだろう。
町と東武の願いや世界一への野望などのさまざまな期待を背負って開業準備へと奔走する。
おわり