*ちょっと不謹慎かもしれないので折りたたみます。
*神栖の井戸水ヒ素混入事件がらみ
遠くから貨物船のボオオオッという音がする。
鹿島灘から世界へと旅立つ船たちの感謝の声のようにも思う。(何への感謝かは別だ)
しかしどうも気は晴れない。
「神栖」
「ああ・・・・・・住金、どうかした?」
「まだ気にかけているのか」
「そりゃあね」
旧日本軍の兵器に起因する飲み水の汚染、それによって未だに人が苦しんでいながらも控訴が断念されたこと。
「お前も行政として県にも多少の肩入れはしないのか」
「・・・・・微妙だね」
市民でもあり行政でもある立場としては、とつぶやけばそうかと住金はつぶやいた。
(空が青くて憂鬱すぎて)
(勝訴したって晴れやしない)
おわり