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コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

今日はごちそうを

「そう言えば神栖は日産スタジアムいかなかったの?」
鹿島の唐突な問いかけに「は?」と声をあげる。
「日産スタジアムって……昨日のクラブワールドカップ決勝?」
「そうだけど」
「チケット取れなかったから家で見てた」
「クラブの人に聞かれなかった?見に行くなら関係者席取りますよって」
「あー……なんか図々しい気がして遠慮した。というか関係者席で見たわけ?」
「俺と潮来と行方で見てた」
「断ったの鉾田と俺と路線勢だけじゃん……」
それなら俺も行っても良かった気がしてため息が漏れる。
柴崎のゴールをリアルで見れる機会はあると言えばあるんだけどなあ、相手がレアルだもんな。断らなくても良かった気がする。
まあ次のクラブワールドカップにアントラーズが出場して決勝まで行けばいい事だし次に期待しよう。




「あ、そうだ。明日の夜うちで録画した試合見ながらすき焼きとモツ煮食べる会やるから定時で上がってね」


そう鹿島が酷くいい笑顔で告げるので思わず「……強制参加かい」と漏らすしかなかった。行くけどな!


鹿島アントラーズクラブワールドカップ準優勝おめでとう!モツ煮はカシスタ名物だぞ!

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副業設定についてのまとめ

そう言えばこの辺についてまだまとめていなかったなと思ったので。
茨城と福井で分けます。もしかしたら増えるかも。

*茨城
・ひたちなか
市内の観光地や工場などの手伝いをいろいろこなしている。あと予備自衛官も多分兼ねてる。
初夏~夏は市内の色んな観光地、秋は干し芋の工場、冬はタコの加工工場、という感じであっちこっちを回っている。いつ休んでるんだこいつ。
・鹿島
鹿島神宮の神職。
むしろこっちが本業に近く、日常の大半を神社で過ごしてるし神社の近くに住んでる。
・笠間
セミプロの陶芸家。
どっちかというとこっちが本業に近い。

*福井
・三国
漁師と旅館の下働き
昔は一年中海に出ていたが今はカニ漁の時期だけ海に出ている。
・あわら
温泉旅館の仲居さん。
表現としてよく女将さんと言ってるけど実際彼らが女将になるのはいろいろ難しそうなので、たぶん実際は仲居さんとして市内のお宿で人が足りないときに手伝っている感じかなと。
・永平寺
小さなお寺の住職。
近隣にある住職のいなくなったお寺を代わりに管理していて、そのうちの一つのお寺に住んでる。

*その他
・路線組は副業持ってない(確定済)
・日立の機械いじりは趣味なので別に副業ではない(確定済)
・神栖はよく誤解されるけど別に副業は持ってない(確定済)
・大洗も観光絡みの副業持ってるかもしれない
・銚子は現役の漁師、今のところ他県組で副業設定あるのは銚子のみ。(確定済)
・鯖江は趣味と実益を兼ねてメガネ屋のバイトしてそう
・勝山も暇なときに化石掘りのバイトしてそう

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海南が夜食を作るだけの話

「かーいーなーんー、おきてー」
真夜中に俺をたたき起こしてきたのは泥酔した和歌山だった。
「……酒くせぇ」
「のんだからおなかすいたー」
いい御身分だなこの野郎、と苦情の一つでも漏らしたくなるが酔っ払いに何を言っても通じないのはこの世の理である。眠い体を起こしてしぶしぶ茶の間に向かう。
「何食いたい?」
「なんでもいいよー」
なら適当になんか差し出して寝よう。酔っ払いに包丁持たすよりはましだ。
冷蔵庫の中にはちょうど冷凍のごはんと今朝の残りの鮭の切り身。
「ちょっと待ってろ」
「はぁぃ」
ご飯茶碗に冷凍ご飯と少量の調理酒を入れてレンジにかけ、お湯を沸かして、切り身のしゃけをほぐしておく。
あとは温まったご飯にほぐした鮭、冷蔵庫に投げ込まれていた乾燥刻み葱、粉末だしを乗せ、最後に沸かしたお湯を注いで鮭のだし茶漬けの出来あがりだ。
「ほれ」
「いただきまぁす」
壁掛け時計を見てみれば午前1時前、まだもうひと眠りできるだろう。
「かいなん、」
「うん?」
「すきだよ」
ふにゃりと穏やかな笑みをこぼす。
(こいつ、絶対分かっててこれやってんな?)
しかしそれをありがたがるのも癪なので「……知ってる」としか言わないのであった。





和歌山海南とだし茶漬け。
ちなみに二人は同じ家に住んでる設定です。

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此花ネキが夜食を作るだけ

目が覚めたら、午後11時過ぎだった。
しばらく仕事がバタついていて自宅に戻って少し昼寝するつもりのはずが、疲れがたまってたのか思ったより寝すぎてしまったらしい。
「……腹減ったな」
そう言えばまだご飯を食べていなかったことを思い出して冷蔵庫を開く。
コンビニに買い出しに行くのもめんどくさく、パパッと食べて風呂で体を洗いたい。
缶ビールと一緒に入っていたのは和歌山が職員から貰ったという白菜、冷凍豚肉、この間作った鍋の残りの鳥つくね。
「こりゃ鍋だな」
そうと決まれば話は早い。
土鍋を引っぱり出し、水と粉末だしを入れて火をつける。
その間に白菜を刻んでおく。
豚肉と鳥のつくねはひっくり返したアルミ鍋の上に冷凍された豚肉とつくねを乗せ、またアルミ鍋で挟む。こうするとアルミの熱伝導で普通に解凍するよりも早く解凍される。
土鍋の水が沸いたら白菜を放り込み、半解凍の豚肉とつくねを放り込んで蓋をする。
あとは煮えるのを待つだけだ。
「……って、どっちにせよ腹は減ったまんまか。まあしょうがねえか」
とりあえず風呂でも洗って沸かしてれば鍋もいい具合に煮えてるだろう。

―15分後―
土鍋のふたを開ければ鍋はいい具合に煮えている。
小皿にポン酢をとってあつあつの白菜と豚肉をぱくりと口に放り込む。
「……うまいねえ」
片手でビールの栓を開けながら、まずはのんびりと空腹を満たすことにした。




此花ネキと白菜の常夜鍋。
夜食シリーズたぶんまたそのうち書きます。

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贈り物には思いを込めて

『ご依頼のものが完成いたしました』
そんな簡素なメールが届いたのはちょうど昼休みの頃だった。
送り主は顔見知りの肥後象がんの職人で、夏に頼んでいたものがちょうど出来上がったのだろう。
昼食を取りに行くついでに彼の家に行くにはちょうどいい時刻だ。
少し出かけてきます、とくまモンの付箋に書きつけて席を立つ。
(あの人が喜ぶような仕上がりになっているだろう)
遠い雪国に住まう彼女のことを想いながら一歩足を踏み出した。

贈り物には思いを込めて

「ご依頼の品です」
差し出された10センチくらいの小さな桐箱には職人の名が刻まれている。
小さな箱を開くとそこには黒と金の楕円形の帯留めが鎮座している。
熊本の伝統工芸・肥後象がんで作られた帯留めの中には夜の闇のなかで降る雪にじっと耐えながら咲く肥後椿があしらわれている。
「よか仕上がりになっとらす」
「ありがとうございます」
職人は軽く頭を下げて「こいもあたさまの好い人にお渡しするもんですけん」と穏やかに笑う。
それがあまりにも事実なので思わず視線を逸らすと「もちろん誰(だい)にも言わんですよ」と付け足される。
「……助かります」
後日口座に代金を振り込む旨を伝ええて職人の家を出る。
その足で向かったのは中心部にある大きな文具店だ。
手紙のコーナーを見渡すと、冬らしい雪華模様のあしらわれた封筒を見つける。
かの地は雪の多い土地柄だから雪よりも違う柄の方が良いだろうか?と考えていると、くまモンのレターセットが目についた。
(これが良か)
そうしてレターセットを片手に会計場所へと向かった。

*****

数日後。
雪国のあの人から荷物が届いた。
小さな箱には四季折々の柄が施された和ろうそくのセットとともに、純白の和紙に端正な筆致で自分の名が刻まれた封書が載せられていた。




拝啓、熊本市さま
北陸は雪雷の季節を迎え、初物の出回りだした越前ガニを頂いては食べる季節を迎えましたが熊本さまはお変わりありませんでしょうか。
さて、先日届きましたお歳暮の肥後象がんの帯留めですがありがたく着けさせていただいております。
同封頂いた肥後象がんについてのパンフレット通りに日々手入れをしておりますが手入れをすればするほど深みが出るような気がしてとても味わい深く感じます。
つきましては私からもお歳暮として福井の和ろうそくをお送りいたします。
越前の職人が丁寧に絵付けを施した逸品で、熊本さまのお気に召しませば幸いに存じます。
また会う日を楽しみにしております。

福井市


熊本さんと福井さんの話。
フォロワさんと話しててまだ一度も熊本さんを動かしていなかったので書いてみたもの。
方言はミサさん(@piromisaki )が監修してくれました。

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