毎年、母の日のプレゼントという名目で薔薇の花を贈る。
紅色の薔薇を1本とメッセージカードという愛想のない組み合わせは自分なりに考えた末のやり方だった。だけれどこの気持ちが正しく伝わったことなど一度もなく今に至っている。
たぶん方法が悪いのだという自覚はあるが、遠回しにしか伝えようがない。
八幡の唯一はもうずっと釜石だけだ。
自分が生まれる遥か前からそうだったので勝ちたいと願いながらも勝てないことをなんとなく分かっている。
(今年こそ、ちゃんと届きますように)
それでもまた懲りずに薔薇の花を贈るのだ。
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紅色の薔薇の花言葉は「死ぬほど恋い焦がれています」
一本の薔薇は「あなたしかいない」
ぴくぶらに投げたお話その2