「トップリーグも今年で最後ねえ」
姐さんがどこか寂しいような呆れたような言葉が紅茶の香りをさせながら言う。
本来ならば去年が最後になるはずだったトップリーグが一年延期になったことを喜ぶ気はないが、最後という事実がひどく寂しい。
「ほんまですね」
最後のトップリーグの予定となるプロモーションビデオを見返すと、懐かしい映像が勇壮な音楽や覚えのある実況とともに次々と流てくる。
「でもここを去った子がいないのね」
この18年でトップリーグに残れず去った者のことは触れられていない。
姐さんが特に言うのは、きっと俺の同郷の後輩だったあいつのことでその思い入れの強さは姐さんもよく分かっている。
「しゃあないんでしょうね」
きっとあいつのことなどもう忘れてしまった者・知らない者のほうが多いのだろう。
それでも記憶の隅に残しておくことだけが、あいつへの供養なのだろう。
泣くことは許されない。想いを抱えて生きていくことのみが、すべてだ。
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スティーラーズと神戸ネキ。
最後のトップリーグPV、かっこよかったですね