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コーギーとお昼寝

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東京の夜の中で

ちょうど東京に行く機会があったので、ついでに試合を見に行こうと思った。
単独行動の許可を取ってサンゴリアス対スティーラーズ戦のチケットを取ると、最低限の荷物だけを手に秩父宮の立見席に滑り込む。
夜の秩父宮は肌寒くも賑やかで、その賑やかしさがちょっとだけ羨ましくもある。
(……まあ人口が違うしなあ)
うちでもナイターやれたらいいのになあ、などと無責任なことを考えつつ選手たちの試合前の練習に目を向けていたその時だった。
「シーウェイブス!なんでおるん?!」
給水係のビブスを着たスティーラーズがこちらの方に駆け寄ってきた。
「今日スピアーズとの練習試合でこっちに来ててな、勉強がてら見に来た」
「先言うてや、姐さんの分の席余っとるし言うてくれたら譲ったのに!」
「身内席はお前の身内で使っとけ」
「同業他社の友人は広義の身内やわ」
ぶつくさ言いつつ「まあお前が来てくれるなんてめったにあらへんからええけど」と呆れ気味に言う。
「試合後、飲みに付き合いや」
「新幹線の時間的に無理だな」
「じゃあ後で感想聞かせ、サンゴリアスとも共有するから」
雑談もそこそこに選手の元へ戻っていくスティーラーズを眺めながら、さっき買ったビールをひとくち飲む。
ナイターが持つ独特の雰囲気は代えがたいものがあり、まして春の夜となれば桜の花も風に乗って飛んでくるのがいい。
グラウンドの隅のほうにいたサンゴリアスとも目が合ったので軽く手を振り交わす。
試合が始まるまで30分、国内トップクラスの選手たちのアップを見るのもいい勉強だ。
「今日はいろいろ学べるといいな」



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シーウェイブスとスティーラーズ。
ちょうど偶然同じ日に東京にいたのでそういうネタです。

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