『JRの車内アナウンスってまたとんでもない企画通しましたよね……』
シャイニングアークスがぽつりとそんなことを言う。
「はちみつ売り出したシャイニングアークスよりは良識的だと思うけどな~」
『どっちもまあまあ突飛だと思うよ』
作業しながら三人でオンライン通話をするのはコロナの流行以降よくやるようになったけど、つい妙な雑談に走ってしまう。
今日のテーマはどうやらこのミラクルセブンの話らしい。
「我孫子や天王台の駅はよく使うし、東葛エリアの動脈である常磐線でアナウンスやれればいい宣伝になるじゃない?」
『それはわかりますけどよくJRを丸め込めたなって話ですよ』
『市原のジェフさんとかもアナウンスはやったことないんじゃない?』
「どーだろーねー、でもミラクルセブンもそれなりに頑張ってお願いしたんだよ?」
『そりゃそうでしょうよ』
「シャイニングアークスもミッ〇ーにユニ着て貰えば?」
『前向きに検討します』
きっぱりと拒絶されたので「ちえーっ」とつぶやいて不機嫌さを出してみても付き合いの長い二人には通じない。
『ディズニーで思ったけどグリーンロケッツの所の新しいマスコットさー、ベイマッ〇スに似てない?』
『脱ぐと新しい顔が出てくるのは謎の魚っぽいですよね』
『ぽいぽい、白くて丸いから洗うのも大変そう』
「ちょっと二人とも好き勝手言わないでよね!ミラクルセブンの最近の頑張りの成果なのに!」
ムキーッと画面越しに怒ってみればスピアーズは『ごめんごめん』とちゃんと詫びてくれる。
『こういう企画はむしろグリーンロケッツのほうが得意ですもんね』
「……スピアーズはともかくシャイニングアークスはいまいち反省してる感じがない気がするけどもういいや」
シャイニングアークスが割と辛辣なこと言うのはいつもの事だし。
それでもこうして暇があれば喋るのは千葉のラグビーを三人で盛り上げていくというたちば的なものもあるけど、結局楽しいという部分もある。
こういうのもツッコミがいなくちゃ面白くないしね。
「かわりに、ミラクルセブンが優勝したら宇宙旅行プレゼントしてよね」
冗談交じりにそう告げると『はいはい』と呆れ気味にシャイニングアークスが返すのだった。
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グリーンロケッツとシャイニングアークスとスピアーズ