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コーギーとお昼寝

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悲しいときは肉を食え

神戸の先輩曰く『多少のしんどいことは肉と酒と睡眠で帳消しにできる』という。
そんな言葉のせいか今、俺の手元には焼肉とホットプレートとビールとサラダがある。
ホットプレートはアルカスから借り、肉はスーパーで売っていた一番高い焼き肉用牛肉、二種類のたれに貰い物の岩塩。
白米(炊くのが面倒だった)の代わりに大盛りのサラダ、ビールはよく冷えたプレモル。
「……いただきます」
よく熱したホットプレートには隙間なく肉を並べ、その匂いを肴に酒を飲む。
(出てしまったものは仕方ないって言われてもね)
試合中止へのお詫びの電話の時にスピアーズから言われた慰めがツキンと心に刺さる。
肉をひっくり返しながら向こうの心持ちを想像すると、ただただ自分のふがいなさを恥じるばかりだ。
再び増加傾向に転じた感染者数の数字を見ているとぼんやりとした不安に押しつぶされそうになる。
この先本当に新リーグを進められるのか、多発する問題と困難を切り抜ける方策はないか、そんなことばかり考えてしまう。
肉はしっかり両面に焼き目をつけて、貰い物の岩塩を軽くすりおろして二枚の肉を一口でほうばる。
「……うま」
肉の脂のうま味と赤身のうま味が舌に広がってくる。
ひとくち食べただけで頬が緩むような肉と脂のうま味で、心がふっと食に向けられる。
肉の脂をビールで流し込んで思う切り息を吸い込めばホップの香りが鼻へ抜けていく。
まずはこの肉を美味しく食べる事だけ考えよう、まずはそこからだ。



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ワイルドナイツの話

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