「大分さんはまだ寝たい」の直接的な続きです
最近、ようやくゆっくり眠れるようになってきた。
厚板工場火災から7か月、当初の予定よりも一か月前倒しでの再開の日がようやくやって来た。
午前9時過ぎを指す壁時計にようやく痛みに邪魔されずに寝られるようになったことを痛感する。
(……二度寝、しようかな)
ぼんやりそんなことを考えていると枕元に置いていた携帯が低いバイブ音を鳴らしてきた。
『大分、体調はどうです？』
八幡から届いた簡素な連絡に『大丈夫、特に問題はないよ』と返事をする。
そう言えば君津や名古屋にもこの半年苦労をかけてしまったことを謝っておいた方がいいだろうか。
この7か月間、彼らの仕事量も増やしてしまったのでそれぐらいしておかないと罰が当たる気がする。
「あ、起きた？」
「……光、来てたんだ」
「ちょっと心配でつい来ちゃった。あ、スイカあるけど食べる？こう蒸し暑いと果物の方が食べやすいでしょ？」
「食べる」
スイカを食べて、一仕事したら、またゆっくり眠ろう。
ようやく俺の日常が帰って来たのだから。
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大分製鉄所厚板工場復旧おめでとうございます！
