蝉の声が聞こえる。
遠くからじわじわと煮殺すような暑さと、止まらない汗。
「・・・・・・暑い」
「だな」
「俺が死んだら骨は3人一緒に埋めといて」
「死ぬな馬鹿が」
山の木々の囲まれ、オフィス街よりは涼しいと思うが気温が30度を超えてしまうと木立から日よけの効果を感じられない。
伊勢崎ちゃんは何も感じていないかのように淡々としている。
「ねー」
「ああ?」
「伊勢崎ちゃんは俺と筑波のどっちが好き?」
「・・・・・・筑波に決まってんべぇ。ただ、2番目ぐれぇには好きだな」
そりゃそうだ。
俺だって筑波が嫌いなわけじゃないけど伊勢崎ちゃんが好きだ。
けどさ、けどさ
「ふいうちのデレはすげーどきどきする・・・・・」
「うるさい」
おわり