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コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

神様は信じてない


『浜松駅前にいるから迎え来て』
12月31日の夕方に前触れもなく届いたラインに「はぁ?」と思わず声を漏らす。
『なんで』
『イタリア土産あるから』
『20分後に駅前南口ロータリーな』
先によぎったのはめんどくさいという一言だったが、まあこれもあいつなりの甘えなのだろうと思うことにした。イタリア土産が気になったのもあるが。
財布と携帯だけ持って愛車の茶色いピクシスエポックに乗り込んで10分弱で駅前に着く。
ロータリーの前で嫌にでかいスーツケースと一緒にコーヒーを飲んでいたのを見つけて車を止める。
『いま着いた、茶色のピクシスエポックな』
そのすぐにコンコンと窓ガラスをたたく。
「荷物は後ろな」
「ん、というかなんで俺の兄弟なのにピクシスなんだよNボックスにしろよ」
「豊田傘下の企業がホンダ車乗ってたらおかしいだろ」
「まーそうだけどさ」
ぶうぶういいながらもスーツケースを後部座席に突っ込んできて、助手席に乗り込んでいく。
「天竜の家行くのか?」
「それよりまず飯食いたい」
「肉食いたいからさわやかでいいか?」
「俺和食がいい」
「……ファミレスでいいな」
段々考えるのがめんどくさくなって結局そういう結論に至る。
特に反論もないのでそのまま車を発進させて秋葉街道をまっすぐに走り、食事と買い物を済ませ(特に何もなかったので割愛する)て天竜の家に着く。
こたつと暖房をつけて座り込んだ俺にぽんと箱が差し出される。
「イタリア土産?」
「クレーマ・ディ・リモンチェッロって酒とチーズのセット、どうせ大晦日だし昼酒しても問題ないでしょ」
「まあそれもそうか」
箱に詰められた大きめの瓶とチーズの食べ比べセットを引っぱり出し、台所にあった貰い物のワイングラスセットを引っぱり出す。
淡い黄色の酒をひとくち含むと、レモンの酸味と優しい牛乳の味がする。
「……飲むレモンケーキって味がする」
「まあそれは分かっかも」
レモンの酸味がさらりと胃に落ちていくのが心地よく、またチーズとも相性がよくてなかなかうまい。
「なぁ、」
「うん?」
すっと奴の手が俺の頬に伸び、軽く口づけがされる。
俺の飲んでいた酒のレモン味と昼食の後にホンダが食べてたチョコの味が口の中に混ざりあう。
「姫納め、しとくか」
「……おう」
するりと滑り込んだ手が心地よさと、ホンダの愛欲に染まる赤い瞳の熱に、解かされると思った。





ホンダ「で、散々ヤッて目が覚めたら1月1日だったんでじゃあもうこのままヤり倒すかってなって初詣行こうぜメールの返信が遅れて俺ら初詣不参加だった訳」
トヨタ「ホンダお前うちの系列に何してくれてんの?」
スズキ「俺帰っていい?」
ヤマハ「今すぐ帰りてぇ」



また書いたホンダと東海。実はこれ2017年最初に書いたやつなんだぜ信じられるか?

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ホモロジーとアナロジー


東海精機×本田技研って呟いたら「書きたいときが書き時なんやで」という悪魔のささやきを受けて書いたもの。


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似て非なる人


東海精機×本田技研って呟いたら「書きたいときが書き時なんやで」という悪魔のささやきを受けて書いたもの。


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不徳の致すところ(R18)

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お茶の時間

たゆたうような眠りから目覚めた午後3時、下校ラッシュの時刻にはまだ早い盛駅は静けさに包まれていた。
それでも下校時刻になれば高校生たちの声が響き渡ってなかなか賑やかなことになるが、時刻が時刻なのでまだそんな気配はない。
「起きた?」
寝起きに温かな緑茶を差し出してきたのは気仙沼だ。
ほこほこと湯気を立てたそれをありがたく受け取って寝覚めの一杯とする。
「おう、ありがとうな。」
ずずっと茶を啜れば寝起きの身体に程よく沁みわたる。
気仙沼は茶を淹れるのが上手だ。
淹れ方を教えたのは自分であったはずなのに、駅員たちから『大船渡さんより気仙沼さんの方が上手いですよね』と評価を下されるくらいには気仙沼の淹れるお茶は美味しかった。
教えられるだけのものをひとつ残らずすべて丁寧に吸収しきった末に今のような立派な青年になったのだから成長と言うものは恐ろしいものだと思う。
「兄弟の淹れるお茶はいつも美味いよ」
「ありがとう」
湯呑を綺麗に空にしてから「ごちそうさん」と気仙沼に告げれば「どういたしまして」と返された。





なんてことない気仙沼と大船渡の話。不定期にこの2路線への萌えが再燃します。
いずれ乗りに行かなきゃなーとは持ってるのですが茨城から岩手は遠すぎるので絶賛放置中です。ごめん。

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