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コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業擬人化サイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

今年も青の国

「今年は結構早めに咲いたんだなあ」
俺がポツリとそう呟くと、ひたちなかは「天気のせいですから」と答えた。
この季節のひたちなかを代表するネモフィラブルーに包まれた丘を遠くに眺めながらするのはこれからの観光客の出足の予想だ。
「天気はしょうがないんとはいえ……ゴールデンウィークまで持つんだぜ?」
「見ごろが終わって散りだす感じですかね」
「ってことはうちに寄り道する観光客の出足にも響きそうな気がするんだぜ……」
はあと深い溜息を吐きながらも、もう一度青に染まるネモフィラの丘を見つめる。
空に溶け込みそうなブルーがどこまでも広がる丘に「ほんと綺麗なんだぜ」と呟いた。
この公園が無ければ生まれなかっただろうひたちなかとこの公園が無ければ生まれなかった景色を見つめている、それは悪い未来ではなかったと思いたい。
「そうだ、ネモフィラアイス食おう」




ひたちなかと大洗のゆるゆる小話

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極楽鳥花を抱きしめる

「水戸くん、このお花なあに?」
茨城町がふいに仕事場の窓辺に飾られた花に眼を止めた。
太い緑の茎に黄色の花のようなものが咲いたトロピカルな花はまだ冬の名残厳しい3月の窓辺に鮮やかに生えている。
「極楽鳥花っていう南の方の花、毎年この時期になると八丈島からこれを送って来てくれる人がいるから一本貰って来た」
ホントは全部市民に配布されるんだけどねと苦笑いを漏らすと「でも綺麗だね」と呟く。
「うん、」
最初にこの花を貰ったのは、震災の翌年だったか。いや直後だった気もする。
早くもぼんやりしてきた記憶に自分でも呆れてしまう。
「……極楽鳥花の花言葉は『輝かしい未来』」
「そうなの?」
「輝かしい未来を、生きないとなあ」




水戸と茨城町。公式ついったを見て思いついたネタ。

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梅が咲いたら君の季節

「まあ、そう言うことだから」
「……そういう事ってレベルなの、これ」
自宅のこたつで寝転がっていたところに突撃していくつかの書類と説明をまくしたてて来た水戸に小さく不満を漏らす。
「土浦だってこれ今年で二年目だしもう慣れたでしょ?」
JR東日本水戸支社が主催する人気ソーシャルゲームとのコラボスタンプラリーは今回で二度目だけれど、今回はわざわざ土浦駅の看板にキャラクターのシールを張るという気合の入れようだ。
水戸駅に至っては駅のそこかしこに立て看板を置いたり駅の案内放送を俳優さんにお願いするという。
「やるなら徹底的にしなくちゃね、それに燭台切さんかっこいいじゃん」
このコラボのきっかけになった水戸徳川の刀剣をモチーフにしたキャラの名前を挙げて嬉々としている。
「梅の季節はとうらぶコラボの季節って認知されるぐらいにしたいよね!」
「……ついでにうちの博物館でやる土屋家の刀剣展のアピールもしといてよ」
「気が向いたらね。じゃ、あと取手のところにも説明してくるから」
そう言ってさらりとうちを出て行った県庁所在地を静かににらみつけるしか出来ないのだった。




土浦と水戸。今年もとうらぶコラボの季節が来たよ。

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大洗くんは節約できない

またしょうもない小ネタです


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夏休み、一人旅。

夏の山道は気温が低い。
自転車を漕ぐ足も今日は滑らかに動いてくれる。
大子から敦賀まで、水戸天狗党の痕跡をなぞる一人旅も終盤戦が近い。
この峠を超えると、福井県に入る。

夏休み、一人旅。

3か月前、水戸市内某所。
「という訳で、この夏は一人旅に出ます!」
そう告げると日立が飲んでいた茶を吹いた。
ひたちなかや笠間まで驚いたような顔をしてくるし、随分な反応である。
「……どういう風の吹きまわしだよ」
「いや、せっかく新しい自転車買ったしこの夏は新しいことにチャレンジしようと思って!」
「水戸くん無理しなくていいんだよ……?」
「してないしてない、まだ時間はたっぷりあるし水戸から内原のイオンまで自転車で往復できるぐらいの体力つければ大丈夫かなって。帰りはさすがに電車とバスで帰るけどさ」
みんなリアクションは微妙だ。
全員の心が懐疑と心配に満ちているのが分かる。
「2019年のいばらき国体に向けて体を鍛えるべきだと思って!」
「それ2007年のねんりんピックの時にも同じこと言ってたけどそんなに体型変わってないよな?」
「あの時はこれをやる!って決めずにただ漫然と目標だけ掲げたのが失敗の要因、今回は自転車乗りとして鍛え直して御三家として称えられていたあの頃のようにしなやかな筋肉をつけるんだよ!」
「……自転車にモーターつけるなら俺がやるから」
「日立、別にそう言うのいいから」
……とまあ、散々なことを言われたものの今回は意外に上手く行った。
週末に内原のイオンや大洗の海まで自転車を漕いでみたり、県内視察と銘打って近隣のサイクリングロードを走破してみたりして体力も結構ついたと思うのだ。
で、こうしてお盆の前後に休みを取って自転車を漕いでみたわけである。
元治元年(1864年)11月1日、武田耕雲斎を筆頭とした水戸天狗党は京を目指して散逸していた仲間たちが集合していた大子から出発していく。
下野・上野を抜けて中山道を通って京都を目指す旅だ。
途中の下仁田や和田峠で交戦したり、伊那谷と木曽谷を超えをし、彼らは琵琶湖畔を通らず越前経由の上洛を決定する。
今回は本巣市の中心部から国道157号線をなぞるような形で北上することにしたけれど、実際は峠越えの山道を抜けるルートだ。
ずっと自転車を漕いできたおかげで足もだいぶ疲れてきたけれど、まだもう少し走れる。
福井県大野市の看板を横目に通り過ぎていく。
(ああ、なんだか遠くまで来たんだなあ)
目的地までは、もう少しだ。






大野で水戸天狗党の足跡をなぞるイベントが行われたと聞いて思い付いた話。

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