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コーギーとお昼寝

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会議の前のぐだぐだ(バイクメーカー編)

もるんさんからバイクメーカーさんをお借りしてのお話。
ホンダ×ヤマハと八幡→釜石が含まれます。



・此花さんは帰りたい
そもそも、世の中にはアンタッチャブルというか触れるとめんどくさい領域というものがある。
目の前で意気投合する釜石とカワサキに対して隠しきれない黒いものを吐く八幡、そして動かない呉と世話役の神戸になぜかその横で一人せんべいを食うスズキ。京浜はヤマハと一緒に猫の話をしている。突っ込み役が誰もいない。
「あの、住金此花さん?」
「ああホンダだ……やっとまともなツッコミ役が……」
後ろからこそっと耳打ちしてきたのはホンダである。相変わらず髪が紅葉のように真っ赤であるがまともなツッコミ役不足のこの空間では貴重な救いだ。
「まだ会議始めてなかったんですか?」
「川鉄千葉が新幹線乗り違えて名古屋に連れ去られた」
「ひかりとのぞみを間違えたんですね……ところで、さっきからヤマハと距離感の近い彼女は?」
「日本鋼管京浜だけど、」
ホンダの表情がすっと冷めていることに気付く。
ああーっ、これ恋する男のめんどくさい表情だー!よく八幡がしてる表情だー!巻き込まれると超めんどくさい奴だー!具体的に言うなら嫉妬してるけどそれを表に出す訳にはいかないから真顔で隠してるけど微妙に漏れ出ててはたから見ると超怖い奴だー!!!!!!!!
(……大阪に帰りたい)
机に突っ伏しながら早く千葉来てくれ、と心から祈った。

・重工と製鉄
例えるなら、年に1~2回しか会わない親戚のおじさん。
そんな人と何故か俺は二人きりになっていた。
重工さんの方の手には缶コーヒー、俺の手には封を開けたばかりの煙草。
とりえず一服して戻ろう、と思ったのにライターが見当たらない。
「ライター要るか?」
「どうも……」
緑色の百円ライターを受け取って煙草に火を灯すと、いつものバニラフレーバーが微かに漂ってきてほっとした。
「匂いが甘いな」
「よく言われます」
葺合が吸っていたのとは違う海外製の甘い煙草をぼんやりと呑みながら、改めて重工さんの方を見て見るとどこか葺合に似た硬派な雰囲気がしてこの人も同じカワサキなのだと思い知らされる。
(これが血ってやつなのかなあ)
ふうっと煙を吐きながらそんなことを考えた。

・八幡さんは嫉妬深い
「何してんですかねあの人は」
ぽつりと独り言を漏らしながら視線の先を凝視する。
日向に集う猫と戯れる釜石とヤマハという景色は確かに心和む風景だが、とりあえずそんな軽率に釜石の頭上に触らないで頂けませんかねー?その人の頭触ったことないんですけど私。
妙なおじいちゃんと孫感あふれる光景(幕末生まれと戦後生まれだからあながち間違ってないが釜石の見た目がアラフィフおじさんなので父と子にも見える)ではあるがほんとに何してんだあの人たち。
後ろから二人に声をかけてきたのはホンダだ。
猫に戯れてないで帰るぞ、とでも宥めてるんだろうか。そのまま連れて帰ってほしい。
(……私も釜石を連れ帰りますかね)

・神戸お姉さんは迷子
別に方向音痴な訳ではないけれど、道に迷うことはある。
愛用の煙草を切らしてコンビニを彷徨っていたら、道に迷った。
「あ、神戸製鋼さんだ」
「ええっと……スズキさん?」
「そうだよー」
「あの、申し訳ないんだけど、駅ってどちらの方向だったかしら」
「迷子?」
思わず反応に詰まる。
極端なことを言えばそうなるのだがそこでハイと答えるのも恥ずかしい、かと言えどここで肯定しないと駅に一生戻れない気がする。
「……じゃあ、駅まで送ります!」
あっちーと指さし元気に歩き出すのでそのままとりあえず歩き出すのだった

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