タイトル通りのラグビー組短編集です
・君を寿ぐ宵の花(スティーラーズ)
今夜のメリケンパークは随分と賑やかで、その一角に同郷の顔見知り四人で集まっている。
浴衣姿のレオネッサはかき氷で頭を痛め、ストークスはヴィッセルと話し込んでおり、俺はそれを穏やかな気持ちで眺める。
今夜の花火はこの同郷4チームの優勝記念花火ということで、みんなで観に行こうと言い出したのはレオネッサだった。
(同郷の友人ってのもええもんよな)
キンキンに冷えたビールを飲みつつ、そんな風に考えているとパァン!と花火の打ち上がる音がする。
神戸港に咲いた大きな花火の美しさとその花火への歓声の乗った夜風のぬるさが今日だけは心地よい。
「……でっかいお祝いの花束やなあ」
俺がそう呟くと「来年もこの4人で見れたらええですね」とヴィッセルがつぶやく。
いつものリーグワンのみんなで見るのとは違う、この大きな祝福の花束に今宵は酔いしれていたい。
・12年に一度(ブラックラムズ+イーグルス)
「今年の干支を覚えているか?」
「突然なんですか?」
ブラックラムズ先輩が突然そんなことを言い出した。
「で、覚えてるか?干支」
「あー……丙午なんですっけ?今年」
干支なんて年末年始しか出てこない話題なので、記憶を遡ってみるとそんな話を思い出す。
「午年の次は?」「未……あ!」
未年、つまり羊である。
この人のツノが羊のツノである事は見ればわかるし、言いたいこともだいたい察しがついた。
「『来年は我の年ぞ!』ってことですか」
「そう云う事だな、来年に向けて面白い企画を出したいのだが何か良案は無いか?」
「僕に求められても……。あ、でも来年正月明けの試合がレヴズくんなら一富士二鷹ってやれ、いや違う僕鷲だよ……」
「似たようなものではあるがな」