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コーギーとお昼寝

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あれは確かに愛だった

人間だけが他者を愛をするとだれが決めたと言うのだろう。
月明かりだけが差し込む暗い部屋の天井が目に入り、久しぶりに親父の夢を見たなと小さくため息を漏らした。
「ふきあい?」
「起こしたか、寝てていいぞ」
西宮はうんと小さく返事をして再びその目を閉じたので、ポンポンと軽く撫でながら寝付かせればすうすうと寝息を立てだしたので西宮を起こさないように布団を抜け出した。
なんとなく二度寝する気にもなれず、冷蔵庫に入れてあった作り置きのお茶を飲んでいた。

(……そう言えば、西山の親父と一緒に酒を飲んだこともあったっけ)

小さな西宮を寝付かせた後で、灯りを絞った薄暗い部屋で安酒を飲みながら己の夢だという製鉄コンツェルンの夢を夜更けまで熱く聞かされたものだった。
その夢も結構いいところまで肉薄したんじゃないだろうかと思っている。
「親父、」
あんた追っかけた夢は俺が全部覚えてる。そして、その夢も結構いいとこまで行ってるだろう。
もしそっちへ行った時は、俺と俺の大切な仲間の話を聞いてくれやしないか。




葺合と西山の親父。

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