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コーギーとお昼寝

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入梅の季節

6月。
その日、笠間は不機嫌だった。
「……なんでそんなんなんだよ」
「下館、逆に聞くがお前はこれだけの量の梅をどうやって消費すると思うんだ?」
笠間の不機嫌の原因、それは大量の梅だった。

入梅の季節

梅雨、と漢字で書くように6月は梅の季節だ……という事はかつて山川から教わったことだ。
そして今、俺は笠間によって梅のヘタとりとしていた。
「笠間ぁーごはーん!」
「師匠、お裾分けに来ました!」
悠長な声を出してやって来たのは美里と益子。
……あれ?と思って笠間に聞いてみる。
「笠間って益子と仲良かったっけ」
「まあ、一応あいつのところの焼き物の祖先みたいなもんだしな」
「でー師匠、ちょうど枝豆の時期じゃないですか。なんで枝豆と完熟う「梅はもう要らねぇぞ」
笠間の厳しいツッコミに弟子が凹んでいた。
ちなみに美里がこっそり枝豆盗んでるんだけどそれに対してはツッコミ入れないのな、笠間って。
まあかといって言い返すのも面倒なのでただただヘタとりに勤しむことにした。
「枝豆は貰っておくが梅は栃木勢にでも配ってやってくれ、あと美里は去年の残りの梅干し分けてやるから梅の加工手伝え。あと枝豆食うな」
「えっ」
「……はぁい」

***

笠間に梅ジュースと引き換えに大量の梅の水洗いを命令され、俺は益子とともに梅の水洗いに徹していた。
「下舘はうちの師匠に興味がおありで?」
「……は?」
「いや、普段真館線(注:真岡鉄道の昔の名前)から聞いている印象とだいぶ違うなぁと」
「で?」
自分でも分かるぐらいに露骨に不機嫌な声が出る。
水洗いした梅を軽く水拭きしてバケツに入れる、この辺のは後で梅干しにするらしい。
「うちの師匠を恋い慕っているのであれは師匠はあげません、という事です」
「……ねーよ」
いやどう見たらそう見えるんだ。
確かになんだかんだで笠間の家には入り浸っているが、そう言う感情ではない。たぶん。
水拭きした梅がバケツ一杯になるころ、笠間が昼飯出来たぞと言う声が響いた。








と言う訳で新登場(?)益子さんです。
この二人は外からは仲悪そうに見えて実はそうでもないイメージ。

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