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コーギーとお昼寝

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7月7日はだいたい雨:後

朦朧とする意識の中で声のほうに顔を向ける。
「……生きてくださいよ」
その声は確かに最愛なる隣町のものだ。
グッとその手を掴み、精一杯の笑みを差し向けた。

****

通い慣れた結城の家に足を踏み入れ、水戸線に荷物を預けて部屋に足を踏み入れる。
「結城さん」
ゆっくりとその顔がこちらに向けられる。
熱がひどいのだろうか。顔が赤い。
近寄って膝を落として触れてみるとかなり熱い。
「……生きてくださいよ」
もちろんこんな事で僕らは死なない事は承知の上だ。
ただその言葉がすっと口からこぼれたのだ。
「あなたと、生きてきますよ」
僕の手を掴んで結城は静かにほほ笑んだ。




―数日後―
結城「えっ、そんな事あったんですか」
下館「あの時近くにいた俺の居場所のなさ、プライスレスだったわ」
結城「小山さんに聞いてきます」
下館「やめろ絶対に止めろ小山が恥ずかしさで憤死するから」

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