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コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

春近く

大都会にも春の気配が近づいている。
ふらっと立ち寄ったビルの片隅にその少年はいた。
「調子はどうだ、サンウルフズ」
「サンゴリアスさん、お仕事サボっていいんですか」
「俺がいなくても父さんたちはちゃんと会社回してくれてるから大丈夫だよ」
それに俺たちなんぞは父さんからすればいてもいなくてもそんなに大差ない、ということは敢えて伏せておいた。
手土産代わりに持って来た甘めの缶コーヒーを差し出してやれば遠慮がちに受け取ってくる。
「開幕戦準備に追われてバッタバタですよこっちは」
「土曜日にホームだもんなあ、よく頑張ってて偉い偉い」
髪を軽く撫でてやれば不満そうにその手を押しのけて「……トップリーグの皆さん全般的に僕のこと年下扱いしますよね」とぼやいた。
「スーパーラグビーにおける日本代表って言われても実際年下だしな」
「まあそうなんですけどそれはそれで大変複雑というかですね……」
「じゃあ今季は全勝して俺たちをアッと言わせてやれよ、みんなで見にいくつもりだしな」
にっと笑ってやれば「……当然です」と呟いた。




サンウルフズとサンゴリアス。
開幕戦見に行こうかなあとぼんやり考えてはいるけど見に行かないで終わりそうな予感。

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