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コーギーとお昼寝

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常陸国水戸日記2

文禄4年(1595年)2月
改築後の馬場城、いや水戸城は春の兆しを城じゅうに迎えていた。
「や」
「鹿島と麻生?珍しいね」
そこにいた組み合わせはちょっと珍しいもので、どちらもここにはめったに顔を出さなかった。
相変わらず布で体を覆って素顔の見えない麻生と、いつもどおりおっとりした空気を放つ鹿島だった。
「ちょっと呼ばれてね、随分綺麗になったんじゃない?水戸も少し背が伸びたし」
「へ?」

常陸国水戸日記

「……町の成長に合わせて姿が変わるのですよ」
「そんなこと初めて聞いたんだけど」
「まー、意外と気づかないからねぇ。府中だって昔はもっと手がつけられなかったし」
「鹿島の言う昔ってどれくらい?」
「だいたい大和朝廷のころかなぁ」
自分と鹿島では時間が違いすぎると一瞬頭がクラクラした。
まあ鹿島神宮とほぼ同い年ぐらいの相手に何を言っても勝てる訳が無いのかもしれない。
「時間感覚違いすぎ」
「そう?」
「うん」
そんな時、遠くから聞こえたのは悲鳴だった。

***

現代
「無用心だったよねぇ、今思うと」
「……無用心どころじゃないでしょ」
鹿島を統括していた鹿島氏は佐竹と不仲であった。
つまり、あのときの悲鳴は謀殺された時の悲鳴だったのだ。
「もっと正々堂々するべきだ」
「だからいつまでたっても太田と喧嘩するんだよ」








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