忍者ブログ

コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

君津が鹿島と千葉に朝食を作るだけの話

「……なんだこの大惨事」
二日酔いの朝、鹿島にたたき起こされて連れてこられた台所は大参事だった。
汚れものと割れた食器が散乱し、床には卵や小麦粉が落ちている。
確か千葉の家が綺麗になったから行こう!と鹿島が俺を連れて来た時はまだロクに汚れてないはずで、つまみも作らされたがそのあとにちゃんと 片付けたはずだった。
「朝ごはん作ろうとしたら失敗したから作って♡」
食卓の上で死んだように眠る千葉は何故この大惨事の音に気付かなかったのだろうと真剣に考える。
鹿島の好き勝手な性格は別に今に始まったことじゃないので全員がその矯正を諦めている。住友の名のもとに甘やかされて育った暴君は一生暴君のままだろうという諦めだ。
「とりあえず掃除用具取ってくるから、テレビ見て待ってろ」
「分かったー」
適当な棚をひっくり返して出てきた綺麗な雑巾で床と台所をぬぐい(もったいないけど捨てた)汚れものは備え付けの食洗器に入れて、割れた食器類もゴミ袋に投げ込んだ。
とりあえず人間が歩ける状態にまで戻った台所で、まともに使えるのは大鍋と菜箸ぐらいという状態になった(他は全部鹿島が壊したか汚して食洗器に投げ込まれた)
幸い千葉はそれなりに自炊するから食材はある。問題は何を作るかだ。
ふと目についたのは4パックセットのレトルトカレー。冷凍庫の方を見るとちょうど5玉セットの冷凍うどんが鎮座している。
「鹿島、うどんでいいか」
「何うどん?」
「カレーうどん」
「じゃあごはんつけて、俺カレーうどんとごはん一緒に食べたい人なんだよね」
「ご飯炊くのめんどいから却下」
不満げに言う鹿島はとりあえず無視だ。
大鍋に水と粉末出汁とレトルトカレーと冷凍うどんを投げ込んで煮込む。あとはこれで煮えれば完成だ。
水分を取りながらぼんやりと鍋が煮えるのを待つ。
「……いいにおいがする」
「なんだ、千葉起きたのか」
「いまおきたとこ、あとれいぞうこんなかのむぎちゃとって」
寝惚けて舌足らずに喋る家主に麦茶とグラスを差し出す。
まだうっすら酒臭いのは昨晩の飲みの名残だろう。
「ん、」
「あんがと」
麦茶を勢いよく飲み干してから麦茶の瓶を押し付けて「風呂入ってくる」と出ていく。
たぶん、風呂から戻ってきたころには食い頃だろう。



幼馴染三人とカレーうどん。このレシピ手っ取り早くて好きです。

拍手

PR

コメント

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

バーコード

カウンター

忍者アナライズ