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コーギーとお昼寝

市町村・鉄道・企業・スポーツチーム擬人化よみものサイト、オンラインブクマはご遠慮ください。

お菓子も、いたずらも。

*二日遅れのハロウィンネタです。

*出遅れた自覚はある。




「とりっくおあとりーと」
10月31日早朝、ドアを開けたら狼のきぐるみがいた。
「・・・・・・警察呼びますよ、栃木県警」
「それは勘弁してください。ハロウィンですよ」
言われた言葉はいつも和装のこの人には不釣合いのイベントだった。

お菓子も、いたずらも

狼のきぐるみを脱ぎ気なさそうな不審者を置いておくのはさすがに気まずいので、部屋に入れることにした。
「・・・・で。目的は?」
「いたずらです」
サラッと予想通りだけど考えたくなかった一言を告げられる。
「これ差し上げるので帰ってください・・・・・・」
みかもの月を手渡す。
たぶん、この後予想を裏切らずに県庁所在地とその保護者が100%うちに押しかけてくると思われるので早めに帰ってほしい。
「・・・・まぁ、そこまで言うなら良いですけど」
「お願いします」
「ポッキーゲームやりま「帰ってくださいマジで!」
きぐるみとみかもの月を外に押し出して、鍵を閉める。




一番迷惑な宇都宮・佐野コンビがうちに押しかけてくるのは確定された10秒後の話だ。






結城が二羽のウサギを追いかけた結果だよw
最近結城と北茨城が大いに不安です。
いや、もともと北茨城はぶっ飛んでるので考えないとして。
結城が打っ飛んでるのは愛故なのよ・・・・・・・・。

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前途多難だ神栖さん!3

*全神栖市民に土下座すべきシリーズの新作です。

*波崎さんついに登場。






千葉市・千葉駅。
(・・・・・なんで引き受けてるんだか)
神栖があまりに真剣に頼み込むので、つい引き受けてしまった。
自分好みの可愛らしい顔を本気で歪ませて『波崎を捕まえる』と言うその執着心にぞくりとした。
ああいう一途過ぎる男は大いに好みである。
神栖は木更津からバスで神奈川に行くと予想して、木更津のバス停にいる。
「・・・・・銚子?」
聞きなれたアルトがふいに耳に届いた。
「波崎か」
潮焼けで茶色くなった髪、俺より低い背丈、海と同じ色の瞳孔。
間違いなく波崎だった。

前途多難だ神栖さん!

「探しに来たんだ」
「・・・・・神栖に頼まれてなぁい」
チッと露骨に嫌な顔をした。
神栖はこんな気の強い女の何処に惚れたんだか知らないが、どうも心境は微妙だ。
「やっぱり銚子は男の趣味最悪よね、ちったぁまともな男選べば良いのに。」
「手前さんだって趣味が悪ぃ、神栖のどこがヤな男だい」
「あいつぁ尋常じゃなくしつっこいのよ、顔は可愛いし高収入だし人間だったら理想の相手だけどね」
ため息を漏らす波崎に何も言えなくなるが、でも好みじゃぁない。
その代わり可愛い顔の男なら大概惚れちまうのが悪い癖である。
「手前さん、銚子に『自分の代わりに銚子と結婚してくれ』って書いたんだろぉい?」
「当たり前でしょ、この併合で私は得しなかったし」
アンタと千葉県になったほうがよっぽど良いわ、と言い放って空を見上げた。
夏も盛りの空は何処までも澄み渡っていた。
「あいつをさらってみたいなぁぃ」
「神栖は千葉になる気さらさら無いと思うけどね」
ため息をひとつこぼすと、ふいに波崎を呼ぶ声がした。
「ちーちゃん!」
「・・・・・千葉かよ」
ちーちゃんと呼ばれた幼女はこの町・千葉県千葉市の象徴である。
ついでに言うと俺はこいつに(というかこいつの保護者に)勝てない。
「ちょうし、はさきなんでいっしょなの?」
「あー・・・・波崎にちょっと伝言があってなぁぃ、お嬢はなんで波崎と?」
「きのうね、うちぼうからたのまれたの。はさきをディ●ニーに連れて行ってやってくれって」
「なるほどなぁぃ」
内房のやつ聞いてねぇぞこんなこと、と少しだけ恨んだ。
第一波崎を捕まえたら確実に神栖が会いたがる、つまり波崎を見つけるのは正直望まない展開だった。
「銚子、神栖をあんたにあげるから見逃して貰えない?」
「この状況じゃ見逃すのが最善だろ」
「うん、じゃあ神栖好きなだけ口説き落としなよ。」
それじゃあ、と千葉と手をつないで波崎は人ごみの奥に消えていった。

*            *

そのころの千葉県・木更津市。
(・・・・・・予想外したか?)
いつまで経っても波崎が現れない。
木更津から神奈川に行くと言う予想を裏切られたようで、苛立っていた。

何年も何年も波崎が好きだった。
好きだと気づいたのがいつだったのか忘れてしまったくらい、昔から波崎が好きだった。
なのにいつも波崎の視線の先には自分以外の男がいた。
趣味の悪い男ばかり好きになって、振られるたびにこっちに泣きついてきて、なのにこっちを恋愛対象としては見なかった。
そのことにある種の嫉妬はあったし、好きになってもらいたかった。
ただ、それでも利根川の向こう側ばかり見る波崎を嫌いにはなれなかった。

気がつくと携帯は電話が来たと自己主張をしていた。
「もしもし」
『俺だけどなぁぃ』
「波崎は」
もし、銚子が千葉市内で見つけたらまだ可能性はあると思いたかった。
波崎がこっちを見てくれる日が来る可能性があると、言ってほしかった。
『一応見つけたけど、人ごみで見失っちまった』
「・・・・・そうかよ」
『帰りになんか食っていくかぃ?』
「じゃあ奢れ」
『ああ』
当然のように了承したのは意外だった。
「意外だな」
『俺ぁそこまでケチじゃねぇ』
そう笑い飛ばしたこいつはたぶんそう悪い奴ではないのかもなと少し考えが変わった。















波崎と銚子がちゃんと失恋するお話。
なんせ振られるまでどっちも未練タラタラなので。
波崎は銚子が神栖の擁護に回ることで、神栖は波崎を捕まえられなかった事でちゃんとした失恋になります。
きっと波崎が神栖を好きにならなかったのは、神栖波崎はよく似てるからではないだろうか。

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むげんのわだつみ

*「恋愛お題ったー」をいわき名義でやったらこうなった。



もうすぐあの日から半年が過ぎようとしている。
全てを洗い流した津波と、最悪な事故の起きた日から。
祈ることしかできない自分の弱さがひどく悔しい。
自分がいないことを寂しがる人もいないだろう。
仮設住宅そばのビルの屋上からは夜明けの太陽がかすむ。
ふいにかつん、かつん、と足音がした。
「・・・・・誰だ?」
「いわさきさん、ここにいたんだ」
「悪いか」
「いいや、いわきさんらしいと思った。あとコーヒー」
北茨城は温かいコーヒーをポケットに突っ込んで、にこっと笑った。
何があっても俺はあなたを信じます、という無邪気な表情だった。
「寒くないのか」
「いんや?いわきさんいるし」
「なぁ、」
「はい?」
「俺が津波で流されたら、郡山と一緒に探しに来いよ」
「あたりまえですよ」
さも当然のように言い切る子供に、少し呆れつつもかわいいと思った。








「早朝の屋上」で登場人物が「寂しがる」、「足音」という単語を使ったお話を考えて下さい。 http://shindanmaker.com/28927 #rendai

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前途多難だ神栖さん!2

*やっぱり神栖市民に土下座しないと許されない気がする神栖市主人公のシリーズの続き。

*神栖さん銚子さん波崎さん皆まとめて非常に残念なキャラです。


「・・・・・・という訳なんだけど」
「なんだそれ」
「それはこっちが知りたい」
波崎を探して早半月、一向に見つからずかなりイライラしていた。
ただそれでも空気を読まずにうちを訪れる奴がいた。
「鹿島、神栖。銚子が来たぞ」
「久しぶりだねぇぃ」
「いますぐうちに帰れ」
銚子だった。

前途多難だ神栖さん!

「銚子と会うのは初めてだね、僕は鹿島。話は神栖から良く聞いているよ」
「こっちこそなぁ、頻繁に柏から良く聞いてらぁ」
「ああそうだ、こんど柏に言って置いてね。『今年こそアントラーズが天皇杯手に入れる』って」
柏、という言葉に反応するように謎の優勝宣言をするともうため息をつく他無かった。
ついでに言っておくと鹿島と柏はどちらもサッカーの街ということで、微妙にライバル意識がある。
「神栖は3日ぶりだなぁぃ、手土産に一夜干し持ってきた」
「むしろお前は2日に一度は利根川超えてるじゃねぇか、波崎連れて来たら千葉に帰れ」
「ああ、その波崎だけどなぁ・・・・・・」
「なんか情報入ったのか!言え!というか吐け!」
波崎、という言葉に反応するように襟首を引っつかむ。
よくよく考えると自分も鹿島のこと言えない気がする。
「神栖~、銚子の首絞まってる」
「ああ・・・・悪い、で波崎は?」
「3日前まで鴨川んトコいたらしい、千葉の海岸線なぞる様にふらついてるらしいからそのうち千葉んとこにでも顔出すと思うんだがねぇぃ」
「分かった、情報源は誰だ」
「成田と外房でぃ」
その二人なら十分納得がいく。
鹿島線で香取に出て成田線で松岸、総武本線と外房線というところか。
そこから先は内房線で千葉市内に出るか、バスに乗り換えて海ほたるで神奈川に出るか。
「・・・・・・銚子、手伝え」
「は?」
「千葉で波崎とっ捕まえる」
確立は二つに一つ、絶対にとっ捕まえてやる。














神栖がDV旦那に・・・・・・おかしいな、こんなはずじゃ。
次で波崎町が出てきます、たぶん。
ちなみに波崎の逃亡ルーと組むのに苦労したのは秘密・・・・・総武さんいろんな意味でパネェっす・・・・・・・orz

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前途多難だ神栖さん!1

*神栖市民に土下座しないと許されない気がする神栖市主人公のシリーズっぽいお話。

*神栖さん銚子さん波崎さん皆まとめて非常に残念なキャラです。




「・・・・・え?」
2005年8月、合併したばかりの相手に逃げられる。
唯一残した伝言はひとつ。
『私の代わりにに銚子さんと合併してください』

前途多難だ神栖さん!

「・・・・・・・と言う訳なんだが」
「何で僕に相談するの?」
呆れ気味な表情で鹿島がお茶を出した。
とりあえずこの訳の分からない状況を整理する為にも、誰かに話したかった。
「だってこの意味不明な状況を誰に話せばいいんだよ!水戸か?土浦か?どっちにしても馬鹿にされるだけだろう!」
「笠間とか日立あたりに話せば?」
「遠すぎるだろ!」
「それもそーだねぇ」
のほほんとした表情でお茶を啜る。
ああくそ、こいつ色んな意味で呪われれば良いのに。
何でこんな奴が工場地帯の名前になっているんだほとんど俺の家じゃないかとと問いただしたくもなるが、こいつは全国的にも有名な神宮を抱えているんだから仕方ない。
「・・・・・・・本人に話すれば良いじゃん」
「鹿島臨海か」
割り込むように鹿島臨海鉄道兄が割り込んできた。
相変わらずのジャージ姿はもう見慣れている。
「銚子のところに波崎いるかも知れないし、その方が早くない?」
「「それもそうか」」
シンクロした声に確信を抱くと、利根川の向こう側に向かって走り出した。

*              *

「波崎いるか!」
水戸から聞いた(あいつは腐っても県庁だから)銚子の家は古いアパートだった。
ドアをこじ開けようとしていたら、後ろから諌める声がした。
「ちょいとそちらさん、ちぃっと荒っぽくはありやせんかぃ?あと探し人はいねぇですぜ?」
漁師のように動きやすさ重視の服装に、日焼けした肌と人ならざる雰囲気。
すぐに自分と同じ存在だと分かる。
顔を出来る限りしかめて、不機嫌を演出する。
「・・・・・・・お前が銚子か」
「一応」
「波崎はどこだ、つか昨日併合したばかりのうちの嫁さんどこだよ」
「さぁ?俺ぁ知りやせんぜ?」
「本当か」
「そうでぇい、波崎は良く懐いてやしたが生憎俺んとこぁ来てやせん」
鍵を開けて家の中を見せた。
すぐに見渡せる家は、誰もおらず人が居た気配も無い。
「・・・・・・ち」
「併合したならお宅さんとこのルールに則って、失踪したんじゃありやせんかぃ?」
「あれはルールとして定まってる訳じゃない」
確かに併合すると残り時間を自由に使うために、併合された町はどこかに消える事が多い。
でもそれは決まりではなく学校の裏伝統のようなものだ。
「波崎がいなくて退屈なら、俺が口説いてやりやしょうかぃ?」
「・・・・・は?」
これが俺の苦難の始まりだった。










本当はもっと前途多難にさせるはずがどうしてこうなったorz
鹿行メンバーと県南も巻き込んでどたばたさせたいなと思うんですがどうなるだろうかなぁ?

実は銚子と神栖の口調は書きながらいつの間にか決まってしまいました。
あとノーマルバージョン鹿島も。
神栖は中年子持ち親父の予定でしたが、こいつらの生存に関わる「ルール」を自分で破る事になるためこうなりました。

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