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コーギーとお昼寝

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鹿島に落ちた光と影2

昭和42年、住友金属が鹿島に製鉄所を作ることを決定。
その年の内に社内に設置準備室が作られる。
「・・・・・・なんもないな」
「何も無いから開発地区に選ばれた、そういうことに過ぎません」
「なぁ、わいが一つ約束ししたる」
腰を落としや、と僕にかがむよう言うと宣言した。


「わいがお前を作り変えたる、ついて来い」

鹿島に落ちた光と影

鹿島臨海工業地帯に工場を置く企業が集い、話し合うことになったとき住金は当然のように鹿島市内への工場設置を決めた。
「しっかし・・・・・」
「猫も人間と同じように話し合うんだね」
「当たり前でしょう、私たちとて企業の一部。決めるのは人間ですが私たちとて情報は金ですから」
三菱石油化学が厳しく突っ込みつつ、僕のひざに乗ろうとする。
「三菱の成金にこいつのひざはやらん!わいのや」
「何を言いますか住友の貧乏人が、私とて国家の一部。何処に座ろうと私の自由ですよ」
「しゃらくさい、こいつはわいのや」
「三菱、住友。」

「「鮎川のガキは黙ってろ」」

諫めるような日製(日立化学の代理だ)の声をばっさり切り捨てると、僕は三菱を神栖のひざに乗せた。
どうやら誰かのひざに乗りたかっただけらしい三菱は猫饅頭になって神栖のひざに落ち着いた。
「日製、話し合いは終わったの?」
「一通りな、住金の希望通り製鉄所は全て鹿島市内に建設される。」
「ほんならええわ」
思い通りの結果に満足したように呟く住金に日製が尋ねた。
「・・・・・・・そんなに鹿島が気に入ったか」
「当たり前やろ『若松の浜(鹿島)の鐵(まがね)を採りて剣を造りき』古代製鉄の中心やしな。
それにここの神さんはうちの上司さんの味方やしな」
「くじ引きで工場を作ると決めたのは本当だったのか」
「ま、半分くらい上も腹据えかねてたらしいしな。くじ引きで決めるときもあるやん」
その言葉に出会いのときに待っていたのは上司だったのかと一人納得した。

*           *

昭和43年鹿島製鉄所開設、翌年鹿島港が完成する。
開発の波で何も無かった街に私立中高一貫校・清真学園や街の開発が勢いよく進められた。
ある人は県に土地を手放し、ある人は開発に携わった。
「鹿島」
「うん?」
「工業地帯の半分以上うちにつれこんで悪かったな」
「・・・・・・別にいいって。神栖は豊かになってどうするのさ」
「波崎を娶る、それ以外にやる事があるかよ」
はっきりと展望を示す神栖をどこか羨ましく、そして遠くなってしまったような思いで見守っていた。












つづく
昨日の夜調べたことを参考にこの話の展開を考えていたら「つまり住金×鹿島ですねわかります」という結論に至ったので、こうなりました。
微妙に俺様攻めを目指したのが住金。そもそも鹿島は単体萌えを目指してたのに何故こうなった。

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