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コーギーとお昼寝

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拝啓、金子商店様。

拝啓、金子商店様。
梅雨入り前の暑さ厳しいこの季節をいかがお過ごしでしょうか。
私と加古川は今日も元気に過ごしており、加古川も少し背が伸びたような気がします。そのうち追い抜かされそうで怖いです。
最近はもっぱらこの身長の事で悩んでいます。
ここのところ来年11月の高炉停止で身長が縮むのではないかと戦々恐々としているせいで、洋服を買い足すときどうしても来年秋以降も着れるのかと思っては服を諦める日が続きます。
良い服を買ってもすぐ着れなくなったらもったいないですからね。
加古川は私の洋服のセンスは派手だから遠慮すると言って譲る事が出来ず、さてどうしようかと洋服箪笥の前で頭を抱える日々です。
もしあなたがいてくれたら私の洋服を代わりに着てくれたでしょうか?
そんなことをぼんやりと考える日々です。
それでは、またいずれ手紙を出します。
あなたの妹たる神戸製鋼より愛を込めて。

書き終えた手紙を封筒にしまい込み、軽くため息を吐く。
どうでもいい日々の事をこうして行き先の無い手紙を書いてはお菓子の缶に投げ込むという不毛なことをもう何度も繰り返している。
「神戸姉様」
「加古川、どうかしましたか?」
「おやつ時ですからお茶にしませんか?スコーンを焼いたんです」
「そうね」
私の可愛い年の離れた妹である加古川は山野草のごとき素朴な少女で、口の悪い小倉なんかは『何度見ても血のつながった姉妹とは思えんたい』と言うくらいだ。
木皿に盛られた出来立てのスコーンとイチゴジャムにクロテッドクリーム。そしてストレートティー。
「また少し背が伸びましたこと?」
「そうかもしれません」
「大きなこと自体は悪い事ではないわ、今のあなたは真岡や高砂に並ぶうちの主力だもの」
そう言うと気恥ずかしそうに軽く視線を逸らす。
(兄弟姉妹と言うのは本当にいいものだわ)
今度は加古川の話を手紙に書こうか、なんて思うのだった。





金子商店と神戸の話はそのうち書きます。あと加古川ちゃんちゃんと書くの初めてですね。

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