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コーギーとお昼寝

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結城、小山と出会う。






小山とであったのは、奇妙な偶然としか言いようが無かった。
昔、世話になった人がかの地の出身だった。
「結城、紹介してやる。小山だ。一度お前に合わせておかないと、と思ってな、無理やり連れてきたんだ。」
「・・・・・・小山、です。」
小さい、ふてぶてしい餓鬼だった。

結城、小山と出会う。


このふてぶてしい餓鬼が、さまざまな奴の稚児になったのだから不思議に思う。
手合わせや、練習につき合わされた。
いつからだろう、こいつが強くなりだしたのは。


*              *

自分に、「桜夜叉」などとふざけた呼び名をつけたのは古河だった。
一振りですべての桜の花を落としてしまった、そんなところからついた名だった。
いつの間にかそれは周囲公認の呼び名のなった。
「桜夜叉さま、お手合わせ願います。」
小山も下館も、桜夜叉と呼んだ。
「ええ・・・・・・良いでしょう。小山」
そして、戦国のさなかに朝廷相手に暴れた。
あの日から小山は私を追い抜かすことを狙いだした。
戦国の世、天下泰平も終わり世界に新たな風が吹いた。

明治維新。

武士からただの人間になっても尚、小山は個人として私についていた。
そのときから、小山を自分の手元に置いた。
ただ、100年単位でなど考えてはいなかった。

*                     *

「・・・・・・で、今に至ると。」
「そうですよ、あと古河。」
「なに」
「こっちのお酒が尽きたので、それをこっちにください。」
「・・・・・・やだね、ウォトカはяの命だ。」
「このわがまま武士が、ほらよ。」
「おや、どうも。」
「飲んだくれて倒れるなよ、桜川に酒のにおい嗅がせたら倒れる。」
「笠間に頼るくらいなら水戸線にでも迎えを頼みます。」







                  おわり

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