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コーギーとお昼寝

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【パラレル】遣らずの雨(R18)

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アイスクリームサマーデイ

「ん」
手渡してきたそれを動揺しつつ受け取ると「おじゃまします」と言って中に入っていく。
広畑とは年上の友人とも言える関係ではあるけれど、相変わらずよく分からない人だと思う。
とりあえず手渡された箱を見てみればアイスクリームケーキが1ホール入っていることが示されていて、仕方ないなといったん冷蔵庫にしまっておいた。
「冷房、つけないの」
「付けても冷えるだけだろう」
高炉のある製鉄所は寒さに弱い傾向がある。
特に高炉があって温暖な気候のもとで暮らしてきた自分や福山などは本当に寒さに弱く、正直に言えば冷たいものもあまり得意じゃない。
「そうだったね」
扇風機の風は少しぬるいけれど冷房の冷たすぎる風よりはましだ。
夏の盛りにでもなったら氷の塊でも買って扇風機の後ろに置けばかなり涼しくなる。
「呉、」
「うん?」
「……背、すこし縮んだ?」
「高炉の廃止は来年以降だからそれはないと思うが」
「そうだね」
突然こちらの方に身体を寄せて、ぺたりと顔に触れてくる。
その視線の熱量に何か言葉に出来ない危うさがあって、そっと目をそらした。




広畑と呉習作。
そう言えばこの二人をちゃんと書いていなかった。

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【パラレル】患った恋の果て(R18)

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短冊に書く無理な祈り

製鉄所の付喪神と言えど製鉄所の外に出ることぐらいはある。
ちょっとした買い物をしに出かけたスーパーには笹の葉と短冊が飾られていて、ああそうか今日は七夕だったかと思い出す。
八幡と一緒に暮らしていた頃はこうして短冊を書くのは楽しみだったはずなのに、気づくとそんな楽しみは遠くに去って行って気付けば七月七日はただの平凡な一日に成り下がってしまった。
黄色の短冊とペンを取ると、思いついた願い事を書きつける。
《好きな人と結ばれますように》
……いや、無理だな。
自分でもわかってはいるが思いついた願い事はそれしかなかった。
八幡にはすでに好きな人がいて、それは俺には到底太刀打ちできるような相手じゃないのだ。
その文字の前に何か別の言葉を書き足せばいい事に気付いて再びペンを走らせる。
《全世界の恋をする人たちが好きな人と結ばれますように》
まあ、これならいいか。
名前も書かずに笹に短冊を吊るしてから、この場合八幡と俺は誰と結ばれるのだろうと思いながら夏の道を歩いて帰った。





あんまり可愛げのない八幡君津。
今年も君津の片思いはかないそうにないっていう話。

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アークロイヤルとアメリカンスピリット

「煙草切らしたんで一本分けてもらえません?」
八幡が俺にそう聞くので一本渡すとマッチで火をつけて微かに甘い煙を纏う。
「……相変わらず君津は甘いの好きですよね」
「別にいいだろ」
アークロイヤルのバニラフレーバーを纏った八幡はまるで南国の植物に似てひどく蠱惑的に輝いていた。




ついったでフォロワさんに「八幡君津下さい」と言われて書いたもの。
今回君津が吸ってるのはアークロイヤルです、アメリカンスピリットは八幡が愛飲してる銘柄。

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