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コーギーとお昼寝

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拝啓、金子直吉様1

休日に神戸の中心部に行くとき、必ず顔を出す場所がある。
錨山のふもとに広がる神戸市営墓地の片隅に佇むお墓だ。
「おひさしぶりです、金子のおじさま」
手製の小ぶりなブーケと手土産の菓子を一つ供えると、海から吹き付ける爽やかな風がふっと吹き抜けてくる。
その風の心地よさに思わずふふっと顔が緩む。
ここは見晴らしのいい場所だから今の神戸の街がよく見える。
山と海と狭間に広がるたくさんの人々の営みを、きっと空の向こうから見つめているだろうと思っていた。

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